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工夫・改善事例

フロントドア枠送り出し装置

業種

自動車・同付属品製造業

動機

当工場では自動車の製造を行っているが、その製造工程において、乗用車のフロントドア枠(サイドアウタパネル)(重量:7kg)を、パレット内より取り出す作業が行われていた(図1)。

この作業は作業者がパレット内に入り、中腰の姿勢で足元が不安定な場所で後ずさりでフロントドア枠を引き出すため、腰痛と転倒の危険があった。

内容

フロントドア枠送り出し装置を考案し、足踏みペダル操作によりフロントドア枠を取り出すことができるようにした(図2)。

この装置の考案に当たっては、「作業にやさしいフロントドア枠供給」を進めるために、作業姿勢に無理がなく、常に同じ姿勢・同じ位置でフロントドア枠を取り出すことができるようにするために、ペダルを踏む作業負担、ペダルを踏み込む強さ、ロッドに連結されたリンクの長さ等について繰り返し検討を行い、以下のような仕組みで作動するものとした。

  1. ① ペダルを踏む。
  2. ② 回転板に固定されたカムフロアーがAからBに動く(図3)。
  3. ③ チェーンが上昇する。
  4. ④ スプロケットを引っかける。
  5. ⑤ ベルトローラーが回転する。
  6. ⑥ フロントドアパネルが1枚分搬送される。

効果

本装置を考案したことにより、

  1. 中腰姿勢での作業及び足元が不安定な場所での作業を廃止することができた。
  2. パレットの一時置きをせずにフロントドア枠のみのフォークリフトから直供給することができるようになり作業場のスペースが拡大できた。また、供給時の時間が低減できた。

以上のように本考案により、ワークの搬送がスムーズとなり、作業者への作業負担も軽減されるようになった。

期間

平成8年12月

費用

0円(廃材の再利用)

特許・実用新案申請の有無

無し

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