陸上貨物取扱業
軌道スラブ板をトラックに積み込む際は、つり荷直近での危険な作業や無理な姿勢での作業が多い。これを改善するために考案を行った。
軌道スラブ板は、長さ5m、幅1.8m、厚さ22cm、重量3.35tのコンクリート製である。このスラブ板を工場から出荷するときは、立てて保管されているスラブ板の上部に専用のつり金具を取り付けた後、クレーンでつり上げ、トラックの荷台の上で水平に倒して積み込み作業を行っている。
従来の作業は、台木の上に木製のくさび状の駒(治具)を置いてその上にスラブ板を降ろすことにより、その自重を利用して倒していた。
不安全な行動をなくすために、定位置からずれることがなく、取り扱いが簡単で、スラブ板がスムーズに倒れ、スラブ板に傷を付けることのない治具「逃げない駒」を考案した。
- 「逃げない駒」を台木の上に置き、アンカーフックを下のスラブ板に掛けてセットする。
この「逃げない駒」は、台木をまたぐことで横方向へのずれや落下を防ぎ、さらに、スラブ板に掛けているアンカーフックにつないだワイヤにより駒の逃げを防いでいる。 - この駒の上にスラブ板をつり降ろすと、駒には傾斜がついているのでスラブ板の自重により水平に倒れるようになっている。なお、この場合、スラブ板と駒が一緒に転がるのでスムーズに倒すことができる。
この考案により、つり荷直近の作業や、中腰での無理な姿勢での作業をなくすことができた。
平成7年3月〜4月の1カ月間
15,000円
無し