自動車・同付属品製造業
従来、旧リジッドラックを使用して、車両のフロア部を50cmほど地面よりアップさせ、車両の整備や寸法測定の作業を行っていた。
リジッドラック(19kg)を保管場所から持ち運び、車両の下にセットするとき、腰痛の問題やラック上端部と車両のロッカー部で挟まれる問題が生じていた(図1)。
新リジッドラックは、中心軸と内部軸および外部軸からなり、ラックの内部が上下に動く機構であり、外部軸の下には回転移動車輪を備えた。
そして、外部軸と内部軸下部フランジにスプリングを取り付け、内部・中心軸は持ち上がるようにした(写真1)。
リジッドラック下部に回転車輪を取り付けたため、車両のセット位置まで持ち上げる必要はなくなり、手で押していけるので、楽に運搬できるようになった。
フォークリフト等で車両を持ち上げている状態で、手でリジッドラック上部を下げ、車両ロッカー部にセッティングしたのち、手を放し車両を降ろすと内部軸下部フランジが地面にあたり車両を浮かせる状態で支え、固定され、車両のセットが完了する。
- リジッドラックを車両のセット位置まで運搬するとき、手で持ちあげる必要がなくなったので不意の持ち上げによる腰痛災害が未然に防止できた。
- 車両のロッカー部をリジッドラックに合わせれば、車両を降ろすとき作業者がいない状態ができるため、挟まれ災害が未然に防止できる。
- 当セット作業は、従来3〜4人で行っていたが、この対策により1人で簡単に作業できるようになった。
平成4年2月〜6月(5カ月間)
材料費 約3,000円/台
無し