安全衛生情報の提供を通じて、広く国民全般の労働安全衛生に対する関心を高め、事業場の安全衛生活動を応援します。

  1. ホーム >
  2. 工夫・改善事例[自動生産設備] >
  3. 金属製フィルターの自動清掃装置

工夫・改善事例

金属製フィルターの自動清掃装置

業種

製鉄・製鋼・圧延業

動機

当事業場の製鋼工場では、3基ある転炉の炉体鉄皮を冷却するために、総数6基のブロアーが設置されている。個々のブロアーには、羽根車等の磨耗を防止するため、空気取込口に除じんを目的として金属(アルミニウム)製フィルターが使用されている。

当フィルター(1枚の大きさは、750mm×400mm×1.5mmであり、10枚を1組として各ブロアに取り付けられている)は、付着した粉じんを2カ月に3回の頻度で清掃する必要があり、この作業に当たり、従来、防じん保護具を着用した作業者が、圧縮空気を吹き付け、除じんを行っていた。清掃時には、多量の粉じんが舞い上がり、この粉じんは酸性粉じんであるため、特に夏場などに作業者の皮膚に付着した場合、水洗処理が不十分であれば炎症を起こすなど、衛生上の問題が大きかった。

内容

このような衛生管理上の問題を踏まえ、当フィルターを自動的に清掃し、粉じんが舞い上がらない工夫をした清掃装置を考案した。

自動清掃装置の装置入口より挿入された金属製フィルターは、チェーン駆動される3組のローラーにかみ込みながら装置内を進む。フィルターがローラーにはさまれると同時にリミット・スイッチが作動し、電磁弁が開き、工場用の圧縮空気(5kg/cm2G)が噴射されて清掃が自動的に行われる。しかも、粉じんの付着度合によって、ローラーの回転速度を変えられるようにして除じん効率の均一化を図っている。

装置内に除じんされた粉じんは、底部に設けられた排気管を通して、強制排気されながら既設集じん管へと捕じんされる。

効果

本フィルター自動清掃装置の考案により、酸性粉じんが皮膚に付着した際の炎症の解消や粉じんのための保護具着用の不要など、衛生上の問題を解決した。

特に、ブロアー1基(フィルター60枚使用)当たり40分かかっていた清掃時間を平均10分に短縮でき、また1回当たりの清掃でポリバケツ(18L)に2分の1程度の粉じんをまき散らし、周辺の作業環境を悪化させていた問題も、排気回収システムの考案により解決することができた。

期間

平成2年7月〜3年4月(10カ月)

費用

自動清掃装置製作費 400,000円(一部遊休品等の使用あり)

特許・実用新案申請の有無

申請中

このページの先頭へ戻る

法令・通達

労働災害事例

健康づくり

快適職場づくり

職場のあんぜんサイト外部リンクが開きます
(外部サイトへリンク)

Copyright(C) Japan Advanced InformationCenter of Safety and Health. All Rights Reserved.