この報告書は、(社)日本労働安全衛生コンサルタント会東京支部が平成2〜3年に労働基準監督署から提出された動力プレス関係災害の労働者死傷病報告書1,513件について、災害の発生状況を分析したデータを収録している。
分析は、(1)企業規模に対する業種別発生状況、(2)年齢区分に対する発生状況、(3)経験年数に対する発生状況、(4)受傷部位に対する発生状況、(5)性別に対する発生状況、(6)各種プレスに対する業種別発生状況、(7)プレスの起動スイッチ別発生状況、(8)作業工程における発生状況、(9)作業加工時における発生状況、(10)各種プレスに対する作業時の発生状況、(11)災害原因別発生状況、(12)安全装置に対する発生状況について実施している。
例えば、業種別の発生状況では金属製造業が最も多く、全体の54.1%を占め、また、企業の規模別では50人未満の企業で8割弱(78.4%)を占めている。プレスの種類をピンクラッチ、キークラッチ、フリクションクラッチなどの機械プレスと液圧プレス、安全プレス、その他に分類し、各種プレスについて発生状況を調べた結果は、機械プレスの災害が77.1%と最も多い。きどうスイッチ別ではフート・スイッチによるものが断然多く79.4%であり、手動スイッチの約4倍であった。更に、作業加工時における災害発生状況は、曲げ作業が41.3%、次いで抜き(せん断)作業が20.1%と、この2つで全体の6割以上を占めている。
また、災害発生原因としては、「フートペダルを使用していた」が32.7%、「安全装置に対する知識不足」が20.6%、「作業面の管理不十分」が16.3%であった。
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