安全衛生情報の提供を通じて、広く国民全般の労働安全衛生に対する関心を高め、事業場の安全衛生活動を応援します。

  1. ホーム >
  2. 調査研究情報(平成10年度) >
  3. 労働衛生管理における化学物質過敏症の意義に関する調査研究

調査研究情報

労働衛生管理における化学物質過敏症の意義に関する調査研究

調査研究機関・研究者名
研究代表者
  • 相澤 好治(北里大学医学部教授)(当時)
内容

本書は平成10年度 中央労働災害防止協会の委託研究による報告である。近年注目されている「化学物質過敏症」に関する研究論文を集めて収録したものである。内容は大きく5つ分けられている。

1.概説にはN.Fiedler他著「化学物質過敏症に関する論文」の翻訳で、化学物質過敏症を評価した化学的文献の総説がのせられている。本疾患の定義、症例の属性、曝露の形態、症状などについて述べられ、精神科的、人格的、認識・神経学的、免疫学的、嗅覚に関する研究が、症例と対照について行われている。(文献14報)

2.臨床的展望としては、G.Ziem他「化学物質過敏症の患者の概要」(文献4報)とG.H.Rossの「化学物質過敏症の臨床的特徴;気管支喘息と化学物質過敏症の症例の病歴」(文献5報)の2つが載せられ、臨床的に見た本症の研究が書かれている。

3.理論的展望は7つの研究論文からなっている。 C.S.Millerの「毒物によって耐性は消失するか?」(文献6報)、R.C.Macphail「化学物質過敏症における概念の発展」(文献5報)、I.R.Bell他「神経感作における個人差と環境物質の低濃度曝露による条件付け」(文献10報)、B.A.Sorg他「化学物質過敏症の獲得と発症におけるストレスおよび感作の潜在的な役割」、MeggsWJ「組織学的所見に基づいた化学物質過敏症に関する仮説」(文献4報)、Lehrer PM「化学物質過敏症における心理生理学的仮説について」(文献6報)、V.A.Benignus「化学物質過敏症の領域におけ る論知的な概念」など、それぞれの視点からとらえられた本症が理論的に研究されている。

4.実験的展望としてはB.Weiss「化学物質過敏症研究調査の実験的手段」(文献6報)とA.Wetherell「化学物質過敏症における認知、精神運動機能検査と実験デザイン」(文献3報)、D.B.Newlin「化学物質過敏症の行動―遺伝学的解析」(文献4報)、T.Eissenberg他「ヒトの薬物識別能力と化学物質過敏症;実験モデルとしてのカフェイン曝露」(文献5報)の各論文が、実験的に本症を取り上げ詳しく研究されている。

5.共同研究報告は5つの論文が「共同研究」というくくりでまとめられている。C.Miller他「耐性喪失を導く毒物の調査研究のための手法」、S.Siegel他「パヴロフの条件付けと化学物質過敏症」、ChoenN他「精神神経免疫学」(文献4報)、Bascom R他「神経原性の炎症」(文献6報)、BellIR他「低濃度曝露に起因した症状の発現と感受性に関する神経学的検査」(文献9報)等、の内容となっている。

目次
  • 概説
  • 臨床的展望
  • 理論的展望
  • 実験的展望
  • 共同研究報告
発行年月
平成10年度(平成11年3月)
備考
-

<ご利用する際の留意事項>

各年度に掲載されている報告書等の問い合わせ先等は、報告書等を作成した時のものです。

平成22年度までの調査研究情報は、厚生労働省の委託事業で掲載したものです。

このページの先頭へ戻る

法令・通達

労働災害事例

健康づくり

快適職場づくり

職場のあんぜんサイト外部リンクが開きます
(外部サイトへリンク)

Copyright(C) Japan Advanced InformationCenter of Safety and Health. All Rights Reserved.