(株)日本自動車部品総合研究所 中根 誠之 ほか4名
当該事業場の開発試作品を製作している職場では、マシニングセンタで切削する際に、材料の冷却及び切粉の除去のために水溶性の切削液を使用している。この切削液は再生装置により循環させて用いるが、切削液タンクへのスラッジと潤滑油の混入が避けられず、バクテリアが繁殖して切削液が腐敗し悪臭を発生させていた。また、油膜を除去するための従来の装置では油膜があまり回収できなかったため、悪臭を防止できず、年に3回切削液を交換するとともに、その際に切削液タンクの清掃を行い、タンクの底に堆積していたスラッジを除去していた。
そこで、油膜とスラッジを効率よく回収するため、油膜を回収する部分の面積を広くする等により油膜の回収率をあげるとともに、タンクの中に気泡を発生させてスラッジを浮かせることにより油膜とスラッジを一緒に回収できるよう装置を考案して、腐敗による悪臭をなくして快適な職場環境を実現できた。