自動車・同付属品製造業
当職場ではステンレス配管継手部のOリングシール面の研磨作業を行っている。
従来、この研磨作業は、配管を万力で固定して、継手部を研磨布により手作業で研磨していたので、次のような問題があった(図1)。
- ① 作業場周辺に研磨による粉じんが飛散していた。
- ② 研磨する配管の種類と数量が多いので、繰り返し手作業による手指、腕、肩等への負担が大きかった。
次のような配管専用研磨装置を考案した(写真1)。
この装置は研磨機構(上部)と集じん装置(下部)によって構成されている。研磨機構はぺーパーホイール(研磨ぺーパー付回転ホイール)、同ホイール遠近調整部、エアーモーター(ぺーパーホイール駆動部)で構成されている(図2)。
この装置による研磨作業は、次のように行う。
- ① 3つのぺーパーホイールの間に配管を差し込み、手で保持する。
- ② エアーモーター及び集じん機の操作バルブを開く。
- ③ 配管にぺーパーホイールが接触するようぺーパーホイール遠近調整部を回転させ調整する。 この装置は次のような特徴がある。
- ぺーパーホイール遠近調整部を手で回転させることにより、3つのぺーパーホイールの距離を調節することができるので、径の異なる配管の研磨に対応できる。
- ぺーパーホイールが配管に接触する点は配管周囲の3点だけであるがぺーパーホイール遠近調整部を手で回転させることにより、配管の全周を均一に研磨することができる。
- 研磨により発生する粉じんを集じん機で吸引するようにしたので、作業場周辺への粉じんの飛散がなくなった。
- 繰り返し手作業の廃止により、作業者の手指、腕、肩等への負担が軽減された。
- 配管継手部がより均一に仕上げられるようになった。
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約220,000円/台
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