電気機械器具製造業
これまで、長尺材のプレス加工は、材料を手で保持する必要があったため、片手操作または足踏み操作によって行っていた。
このため、材料を保持している手がプレスにはさまれるおそれがあった。
戻り止め機構を有するローラーを利用した材料保持装置を考案してプレスの材料挿入部に取り付け、材料を手で保持する必要がないようにした。
また、この装置の考案によりプレスの操作方式を両手押しボタン操作方式に変更した。
この材料保持装置は、1方向にしか回転できない戻り止め機構を有する上下2個のローラーの間に材料を通すことによって、加工時材料を保持するものである。2個のローラーの軸は、スプリングにより互いに引き合う用にしてあり、板厚の異なる材料に対応できるよう配慮している。
また、この材料保持装置は、材料の種類と形状に応じて次の3タイプがある。
- ① 汎用タイプ(写真1の(a)):プレスのベッドに取り付け、金型の材料挿入部の直前にて使用するもの(多品種少量生産金型用)。
- ② 材料ガイド直結タイプ(写真1の(b)):金型の材料ガイド部に直接取り付けて使用するもの。
- ③ エアーフィーダ直結タイプ(写真1の(c)):エアーフィーダーを取り付けたプレスの材料セット時に使用するもの。(コイル材のセット時、両手操作を行うが、このとき、材料の抜け止めとして使用する。)
片手操作や足踏み操作を廃止し、両手押しボタン操作を完全実施することができたので、プレス作業中、手がはさまれるおそれがなくなった。
平成6年10月〜平成7年8月
約80,000円/台
申請中