輸送用機械等製造業
当事業場には、エンドミルカッターのチップ(切削刃)埋め替え作業を行っている職場があるが、エンドミルカッターの刃具は形状が入り組んでいるため、通常の洗浄機による洗浄のみでは、カッターに付着した切粉が十分に落ちないため、圧縮空気によって吹き飛ばしていた。
この作業方法では、周囲に切粉の粉じんが飛散して作業場を汚染したり、眼、顔、肌等が被災するおそれがあった。
また、圧縮空気がカッターに当たり、101dbの騒音が発生するなどの労働衛生上の問題点がみられた。
- 現状の粉じんの飛散、騒音の発生などの危険で有害な作業を無くすために、箱型の切粉払い装置を製作し、この中でカッターの切粉払いを行うようにした。
- エアーによる切粉払い装置の動作原理
- ① カッター本体をはさむ格好で、エアーノズルが延び、圧縮エアーが流れると、自回転エアーズルがカッターの周囲を回転し、エアーをふきつけて付着した切粉をふき落とす。圧縮エアーによりふき落とされた切粉は、一旦、受け皿に落ち、微小なものは切粉吸引口より集塵機に吸い込まれる。
- ② 自回転エアーノズル先端の吹き出し口を25度の方向に向けて開けたことにより圧縮エアーの吹き出しによる推進力を得て、ローターを軸に自回転する。
- 粉じん発生源が密閉化され、粉じん飛散がなくなっため、作業環境が清潔になった。
- 改善後の騒音が測定値75dbと低下した。
カッター清掃工数、および保護眼鏡・作業台・床面の清掃工数が削減された。
昭和62年2月〜5月
1台当たり 15,000円
無し