基安発第0808003号
平成17年8月8日
社団法人全国建設業協会会長
社団法人日本建設業団体連合会会長
建設業労働災害防止協会会長 殿
厚生労働省労働基準局安全衛生部長
フラットデッキの使用に係る注意喚起について
建設現場で幅広く用いられているフラットデッキ(鋼製デッキプレートの上面を平らに加工して、裏
側にリブを付けた床型わく用の鋼製デッキプレート)に関しては、これまでに、施工作業中にフラット
デッキが崩壊し、労働者が死傷する事故が発生しているところです。(別添1参照)
このため、独立行政法人産業安全研究所において、フラットデッキに係る災害事例を参考に、フラッ
トデッキの強度試験を行った結果、材料の降伏点の強度を許容応力度とする短期許容応力度で設計した
板厚が薄いフラットデッキを使用する場合にリスクが高くなること等の報告がなされたところです。
(別添2参照)
つきましては、フラットデッキの崩壊等による災害の発生を防止するため、フラットデッキの設計・
施工に際して、下記のことに留意されるよう会員事業場に対し周知徹底していただきたく要請いたします。
なお、社団法人公共建築協会等に対しては、別添3のとおり要請しておりますことを申し添えます。
記
1 材料の降伏点の強度を許容応力度とする短期許容応力度で設計した板厚が薄いフラットデッキを使す
る場合にリスクが高くなること。
2 社団法人公共建築協会が編集し、フラットデッキ工業会が発行した「床型枠用鋼製デッキプレート
(フラットデッキ)の設計施工指針・同解説(平成16年版)」から、安全率を計算して求めると1.3と
なること。(参考資料参照)
3 上記の設計施工指針・同解説では、フラットデッキにかかる荷重は等分布荷重としているが、フラッ
トデッキの中央部に荷重が集中する場合(中央部に資材を仮置きする、作業員が中央部に集まる等)
には、等分布荷重に比べ曲げモーメントが2倍となること。
4 かかり代が十分に取られない場合は、フラットデッキが破壊し、崩落するリスクが高くなること。