フラットデッキの崩壊による労働災害事例
1 鉄筋仮置き時の崩壊
(1) 発生年月 平成13年10月
(2) 発生場所 神奈川県
(3) 発生状況
敷き詰めたフラットデッキの中央に鉄筋を設置した際に、その重みにより崩壊し、フラットデッキ
上の作業員が墜落負傷し、階下の労働者が鉄筋などの落下物により死亡したもの。
RC造の施設の建設現場において、3階床面部分に取り付けられていたフラットデッキ床上に、クレ
ーンを使用して約 2.5トンの鉄筋を仮置きしたところ、床が 2.3m×7.75mにわたり崩壊し、2階作業
床上で支保工(パイプサポート)の建て込み作業を行っていた作業員が鉄筋の下敷きになった。
また、崩壊したフラットデッキ床上で鉄筋の組み立て作業を行っていた作業員が軽傷を負った。
(4) 被災状況 死亡1名、負傷2名
2 コンクリート打設作業終了直後の崩壊
(1) 発生年月 平成14年11月
(2) 発生場所 東京都
(3) 発生状況
フラットデッキが生コンクリートの重量と労働者5名の荷重に耐えきれずに崩壊したもの。
SRC造のビル新築工事現場3階において、コンクリート打設のため、鉄骨に掛け渡して敷き詰めた
フラットデッキ上に配筋してコンクリートを流し終わった。その直後に、当該フラットデッキ
(3.4m× 4.9m)が生コンクリートの重みで抜けて床鉄筋と共に垂れ下がった。そのため、当該フラット
デッキ上で作業していた労働者5名が階下の2階フラットデッキ上に墜落し、その衝撃で更に2階フラット
デッキが抜け落ちて、うち4名が約12m下の1階スラブ上に墜落した。
(4) 被災状況 負傷5名