安全衛生情報センター
日頃より、労働安全衛生行政の推進に御理解、御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。 今般、染料・顔料の中間体を製造する事業場で、複数名の労働者が膀胱がんを発症する事案が発生しま した。膀胱がんを発症した労働者においては、オルト−トルイジンをはじめとした芳香族アミンを取り扱 う作業に従事していたことが分かっていますが、現在、作業実態や発生原因について調査中です。(別紙1 参照) これらのことを踏まえ、予防的観点から、下記のとおり芳香族アミンによる健康障害の防止対策が適切 に実施されるよう要請したく、貴会傘下の会員事業場等に対して周知いただきますようお願いします。
1 事業場で取り扱う別紙2の芳香族アミンについて、安全データシート(労働安全衛生法(昭和47年法律 第57号)第57条の2の規定に基づく通知をいう。)の危険有害性情報に従って、業務の状況に応じた換気、 防毒マスクの着用等の適切なばく露防止対策を講じること。 2 別紙2の芳香族アミンを現に取り扱っている又は取り扱ったことのある事業場においては、一般定期 健康診断の実施及び当該事後措置の徹底を図ること。 また、オルト−トルイジンについては、現にこの物質を取り扱っている労働者及び過去に取り扱った ことのある労働者であって現在も雇用している者に対する緊急の措置として、できる限り特定化学物質 障害予防規則(昭和47年労働省令第39号)にある膀胱がんに関する健康診断項目(別紙3)の検査を実施す るとともに、この物質を取り扱ったことのある労働者であって既に退職している者に対して、同検査の 受検を勧奨することが望ましいこと。 別記 一般社団法人日本化学工業協会 化成品工業協会別紙1(PDF:41KB)