粉じん障害防止規則及びじん肺法施行規則の一部を改正する省令の施行について

基発0810第1号
平成27年8月10日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長

粉じん障害防止規則及びじん肺法施行規則の一部を改正する省令の施行について

 粉じん障害防止規則及びじん肺法施行規則の一部を改正する省令(平成27年厚生労働省令第131号。以下
「改正省令」という。)が本日公布され、平成27年10月1日から施行されることとなったところである。
 ついては、下記の事項に留意の上、その運用に遺漏なきを期されたい。
 なお、関係団体に対し、別紙のとおり要請を行ったので、了知されたい。
第1 改正の趣旨
  改正省令は、委託研究等により、鋳物を製造する工程において砂型を造型する作業についても、粉じ
 んばく露濃度が管理濃度を超える割合が高いことが認められたことから、粉じん障害防止規則(昭和54
 年労働省令第18号。以下「粉じん則」という。)別表第1及びじん肺法施行規則(昭和35年労働省令第6号。
 以下「じん肺則」という。)別表に定める粉じん作業の範囲並びに粉じん則別表第3に定める呼吸用保護
 具の使用が必要な作業の範囲を拡大するため、粉じん則及びじん肺則について所要の改正を行ったもの
 である。

第2	改正の内容
 1 粉じん障害防止規則の一部改正について
  (1) 労働者の健康障害を防止するための各種措置を講じなければならない「粉じん作業」を定める粉
   じん則別表第1について、鋳物を製造する工程において、砂型を造型する場所における作業を新た
   に追加したこと。これにより、砂型を造型する場所における作業を行う場合には、粉じん則第5条
   に定める換気の実施、同則第23条第1項に定める休憩設備の設置等が必要となること。
    なお、改正省令における「砂型を造型し」とは、砂型を作るために型に鋳物砂を込める作業の全
   てをいい、手込め作業及び半自動砂型造型機又は 自動砂型造型機を用いる作業を含むこと。
  (2) 労働者に呼吸用保護具を使用させなければならない作業を定める粉じん則別表第3について、鋳
   物を製造する工程において、砂型を造型する作業を新たに追加したこと。
    これにより、砂型を造型する作業を行う場合には、粉じん則第27条第1項に定める呼吸用保護具
   の使用が必要となるものであること。
 
 2 じん肺法施行規則の一部改正について
  (1) じん肺健康診断を行わなければならない「粉じん作業」を定めるじん肺則別表について、鋳物を
   製造する工程において、砂型を造型する場所における作業を新たに追加したこと。
    これにより、砂型を造型する場所における作業に従事する者についても、じん肺法(昭和35年法
   律第30号)に定めるじん肺健康診断や、じん肺則第37条第1項に定めるじん肺に関する健康管理の実
   施状況の報告等が必要 となるものであること。
  (2) じん肺則様式第8号において、従前の鋳物を製造する工程において報告を要する作業(同様式中の
   別表のコード150)に、新たに鋳物を製造する工程において、砂型を造型する作業を追加したこと。

 3 施行期日等
  (1) 施行期日
     改正省令は、平成27年10月1日より施行するものであること。
  (2) 経過措置
     改正省令の施行の際、現に交付され、又は提出されている改正前のじん肺法施行規則様式第8
    号によるじん肺健康管理実施状況報告は、改正後のじん肺法施行規則様式第8号によるじん肺健
    康管理実施状況報告とみなすとともに、改正省令の施行の際、現に存する改正前のじん肺法施行
    規則様式第8号による申請書については、当分の間、必要な改定をした上で、使用することがで
    きることとしたこと。



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