移動式クレーンの構造部分に使用する鋼材について
基発第0330014号
平成19年3月30日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長
移動式クレーンの構造部分に使用する鋼材について
標記について、香川労働局長からの別紙甲の照会に対し、別紙乙のとおり回答したので了知されたい。
別紙乙
基発第0330013号
平成19年3月30日
香川労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長
移動式クレーンの構造部分に使用する鋼材について
平成18年9月1日付け香労発0754号をもって照会のあった新日本製鐵株式会社製TNHT1180R及びTNHT1180
P(以下「申請材」という。)に係る標記については、貴見のとおり取り扱うこととするので通知する。
なお、申請材の移動式クレーン構造規格(以下「規格」という。)における取扱い等について下記のと
おり定めるので留意すること。
記
1 許容応力について
規格第5条の規定に基づき、申請材に係る許容応力の値は、規格第3条第1項及び第2項の規定によって
求めた値とすること。
なお、規格第3条第2項に示す座屈係数については、同項の中の「厚生労働省労働基準局長が認めた計
算の方法により計算して得た値」とすること。
2 溶接部の許容応力について
規格第5条の規定に基づき、溶接部に係る許容応力の値は、規格第4条第1項において「鋼材の種類」
をBとして、求めた値とすること。
3 溶接施工法について
規格第38条第2項の規定に基づき、申請材の溶接については、溶接棒は、鋼材メーカーの推奨する低
水素系の溶接棒を用い、鋼材メーカーの溶接要領に従った予熱及び入熱管理を行うこと。
4 疲れ強さについて
申請材の使用に当たっては、母材及び溶接部位の疲れ強さに対する安全性を強度計算等により確認す
ること。
5 製造検査等における留意事項
製造検査又は使用検査においては、申請材を使用している箇所の溶接施工法を確認するとともに、製
造者が行った溶接検査の結果を確認すること。また、クラックの発生の有無について入念に検査するこ
と。
また、性能検査等においても、溶接による補修が行われている場合には、補修後に行われた磁気また
は超音波等による溶接状態の検査の結果を確認すること。さらに、繰り返し応力によるクラックの発生
の有無について入念に検査すること。