安全衛生情報センター
土砂崩壊等による労働災害は中長期的には減少傾向にあり、特に上下水道等の建設工事に伴う溝掘削作 業での労働災害は平成15年の「土止め先行工法に関するガイドライン」の策定以来減少したところですが、 減少が見られなかった各種工事に伴う斜面の掘削作業等における土砂崩壊等による労働災害を防止するた め、独立行政法人労働安全衛生総合研究所は、平成21年度に「斜面崩壊による労働災害の防止対策に関す る調査研究会」を設置し、地山の点検については発注者、設計者及び施工者が同じ点検表を用いて斜面に 関する情報を共有し、対策を講ずることが労働災害の防止上効果的である旨の報告を取りまとめました。 この報告を受け、建設業労働災害防止協会は、平成22年度から23年度にかけて実態調査を実施し、斜面 掘削工事での土砂崩壊による労働災害を防止するために発注者、設計者及び施工者の三者が行う点検、協 力、共有すべき情報等に係る具体的方法を検討しました。 厚生労働省では、これらの検討結果等を受け、今般、労働安全衛生規則第355条の調査及び第358条の点 検のより適切な実施方法、施工者が発注者及び設計者と協力して斜面崩壊の危険性に関する情報を共有す るために実施することが望ましい方法及びそれらの留意事項を「斜面崩壊による労働災害の防止対策に関 するガイドライン」として別添のとおり策定したところです。 つきましては、貴職におかれましては、直轄工事における関係法令の遵守の更なる徹底及び本ガイドラ インに基づく措置の実施について、特段の御高配を賜りますようお願いいたします。 また、貴省の関係部署に対して、本ガイドラインを周知くださいますよう併せてお願いいたします。