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番 号
日 付
管内鉄道事業者代表 あて
都道府県労働局長
安全衛生管理の徹底について
本年4月25日に西日本旅客鉄道福知山線において発生した脱線事故により、多数の労働者を含む、107人
もの方が亡くなり、500人を超える負傷者が出たことは極めて遺憾であります。
労働災害防止の観点から同社に対し、大阪労働局、兵庫労働局及び所轄労働基準監督署による立ち入り
調査を実施した結果、安全衛生管理等に関し、改善を必要とすべき点が認められたところです。
つきましては、貴社におかれては、労働災害防止のために必要な安全衛生管理に関する下記の事項につ
いて、貴社内の各事業場に対して点検を実施していただくとともに、問題が認められた場合には早急に改
善していただきますようお願いします。
なお、実施した点検及び改善の概要については、平成17年8月1日(月)までに本職あて御報告ください。
記
1 安全衛生委員会等
1-1 安全衛生委員会等の設置義務がある場合(※)
(1) 安全衛生委員会等は設置されているか。
(2) 議長以外の委員の半数について、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表す
る者の推薦に基づいて指名されているか。
(3) 委員会に総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医が出席しているか。
(4) 委員会は毎月1回以上開催されているか。また、議事録は作成・保存されているか。
(5) 委員会において、以下に掲げる事項が調査審議され、その結果に基づく措置が実施されているか。
[1] 労働者の危険防止、労働災害の原因および再発防止対策、日常的な安全衛生活動
[2] 労働者の健康障害防止、労働者の健康の保持増進、メンタルヘルス対策
[3] 安全衛生規定、安全衛生教育計画
1-2 安全衛生委員会等の設置義務がない場合
安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための場が設けられているか。
2 安全衛生教育
(1) 以下の安全衛生教育が実施されているか。
[1] 雇入れ時教育
[2] 作業内容変更時教育
[3] 安全衛生特別教育
[4] 安全管理者等に対する教育
[5] 危険予知活動等の日常的な安全活動のための教育
(2) 安全衛生教育計画が策定され、これに基づき上記(1)の教育が実施されているか。
3 経営トップを中心とした労働災害防止のための自主的な取り組み
(1) 経営トップが安全衛生方針を定めているか。
(2) 安全衛生方針が各事業場に周知徹底されているか。
(3) 安全衛生方針に基づき、目標や計画が策定されているか。
(4) 安全衛生方針に基づき、危険有害要因の調査等(リスクアセスメント)が実施されているか。
4 その他留意事項
上記1〜3の点検及び改善結果の取りまとめにあたっては、それぞれの項目ごとに(最も細かい項目ま
で)、問題のあった事業場の割合を明らかにすること。
(※) ・安全委員会の設置が必要な事業場
[1]労働者数100人以上(鉄道業に分類される事業場)
[2]労働者数50人以上(保線区等建設業に分類される事業場)
・衛生委員会の設置が必要な事業場
[1]労働者数50人以上の全ての事業場
なお、安全委員会と衛生委員会を同時に設置する必要がある場合、安全衛生委員会とするこ
とができる。