西日本旅客鉄道脱線事故に対する調査結果の概要について
1 概要
本件について、大阪労働局、所轄労働基準監督署等において、京橋電車区、大阪支社等に対して立ち
入り調査を実施した。
その結果、把握された問題点に対し、5月30日に大阪労働局長から西日本旅客鉄道社長あて、京橋電車
区の問題点はもとより、全社的な見直しを行うよう指導文書を交付した。
2 指導内容の概要
調査によると、一定の措置は実施されていたものの、以下の点について問題があったため、その改善
を指導した。
(1) 安全衛生委員会の活動について
[1] 労働者側委員について、労働者代表からの推薦に基づき指名すること。
[2] 産業医を出席させること。
[3] 労働者の健康診断結果等健康障害防止やメンタルヘルス対策に係る調査審議を行うこと。
[4] 労働災害に係るヒヤリハット事例や日常の安全活動結果等についての審議を行うこと。
[5] 安全衛生規定を審議すること。
(2) 安全管理者等に対する教育等に関する安全衛生教育計画を審議・策定し、計画的・組織的な安全衛
生教育を行うこと。
(3) 経営トップ自らが定めた安全衛生方針について各事業場に周知徹底を図ること。また、それに基づ
く目標・計画による組織的・継続的な安全衛生水準の向上のための仕組みを確立すること。
(4) 就業規則の一部である賞罰等取扱規程を届け出るとともに、周知を図ること。