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参考2
塩素ガスの有害性等について

1 性状
  刺激臭のある緑黄色の気体で、空気より重く低所に流れる。

2 有害性
 (1)短期ばく露の影響
   催涙性。
   眼、皮膚、気道に対して腐食性。
   吸入すると肺水腫を起こすことがある。
   許容濃度を越える場合、死に至ることがある。 その影響は遅れて現れることがある。
 (2)長期または反復ばく露の影響
   肺に影響を与え、慢性気管支炎を生ずることがある。

 (3)毒性の濃度別人体への作用
   0.35ppm    刺激臭により存在を感じる。
   1ppm     長時間耐えうる限界。
   3.5ppm    強い刺激臭を感じ、30分〜1時間は耐えられるが、眼、鼻、のどに刺激。
   14〜28ppm   のどに即座に刺激があり、30分〜1時間で生命危険。
   35〜50ppm   30分〜1時間で死亡。
   900ppm以上  ただちに死亡。

 (4)許容濃度
   厚生労働省     管理濃度     0.5ppm
   日本産業衛生学会  許容濃度     0.5ppm
   ACGIH        TLV-TWA      0.5ppm
             TLV-STEL     1ppm

  (注)ACGIH:米国産業衛生専門家会議
    TLV-TWA:時間加重平均許容濃度
    TLV-STEL:短時間ばく露限界値

3 漏出時の措置
 (1)退避
   防災活動に無関係のすべての人々を風上側に遠ざけ、立ち入りを禁止する。
   危険地域から避難する。
 (2)除去方法
   ガス漏えいの場合は、消石灰を散布、又は噴霧注水により吸収させる。
   細かな噴霧水を用いて気体を除去する。
 (3)事故処理の際の装備
    下記のうち作業に適したものを使用する。
    呼吸器の保護 ハロゲンガス用防毒マスク等の有効な呼吸用保護具を着用する。
    手の保護   保護手袋を着用する。
    眼の保護   顔面シールド又は保護眼鏡を着用する。
    身体の保護  保護衣を着用する。

参考文献
 (1)ICSC
 (2)RTECS(CD-ROM)
 (3)ギュンターホンメル編「危険物ハンドブック」
 (4)厚生省「毒劇物基準関係通知集 改訂増補版」
 (5)日化協「緊急時応急措置指針、容器イエローカード(ラベル方式)」
 (6)日化協「化学物質法規制検索システム」(CD-ROM)
 (7)日本ケミカルデータベース(株)「化学品総合データベース」