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別添1

災害の概要

1 発生日時
  平成15年7月9日 午前10時10分頃

2 発生場所
  愛媛県松山市

3 発生箇所
  一酸化炭素製造プラント内の洗浄塔
  ・ 一酸化炭素はポリカーボネート樹脂の原料として製造されている。
  ・ 一酸化炭素はコークスを不完全燃焼して発生させる。
  ・ 一酸化炭素発生装置は5系列ある。
  ・ 発生した一酸化炭素は灰分を含んでおり、除じん装置と水による洗浄塔(以下「スクラバー」
   という。)を通り次工程に送られる。
  ・ 除じん装置とスクラバーをつなぐ配管には、余剰となった一酸化炭素を排出する配管が接続
   されており、並列した2つの弁が中間に設けられている。

4 被災状況
  死亡1名 一酸化炭素中毒19名

5 発生状況
  [1] 5系列ある一酸化炭素発生装置のうち、2系列を稼働させた状態で、停止しているうちの1系列
    に設置されている逆流防止弁Aの自動駆動装置の取り付け工事が行われていた。
  [2] 稼働中の一酸化炭素発生装置により逆流防止弁A及びBの下流側は一酸化炭素が充満していた。
  [3] 当日、当該系列のスクラバーの内部清掃作業が他の事業者により行われており、1階に1箇所、
    2階に2箇所設けられているマンホールを開放していた。
  [4] 逆流防止弁Aとスクラバーの間に設けられている手動弁Cは工事時に閉止されておらず、当該系
    列においては二重閉止が行われていなかった。
  [5] 逆流防止弁Aの自動駆動装置を取り付けていた際に、弁が開放となった。
  [6] 逆流防止弁Aの下流に滞留していた一酸化炭素が逆流し、スクラバーに流入したため、開放して
    いたマンホールより一酸化炭素が流出した。

(注)上記の災害概要等については現在調査中であり、確定したものではない。

図1

図2