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平成14年 熱中症死亡災害発生状況

  発生日 都道
府県
業種 気温
(℃)
相対
湿度
(%)
年齢   発 生 状 況 発生原因
1 7.4 東京 清掃・と畜業 32.2   42 清掃センターにおいて、焼却灰から金属類を除く作業を行っていた。午後2時頃、近くの日陰で休憩していたが、痙攣を起こして意識不明となり、病院に搬送された。7月31日に死亡した。 [1]高温環境下での作業
[2]労働衛生教育(熱中症)が不十分
[3]応急処置が不十分
2 7.4 愛知 その他の土木工事業 33   55 落石防止ネットを肩に担いで運搬する作業を午前9時から行っていたが、作業開始時より体調が悪く、休み休み作業を行う状態であったため、午前10時30分頃、同僚から涼しいところで休むように指示された。午前11時20分頃にうつぶせ状態で倒れているところを発見されたが、既に死亡していた。 [1]炎天下での作業
[2]健康状態把握されず
[3]応急措置が不十分
3 7.5 長野 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業 30.3 49 51 型枠解体工事に伴う解体材の整理作業を行っていた。午前11時30分頃、体調不良を訴え、現場内の休憩所で1時間程度休憩した後に病院に搬送されたが、同日の午後10時24分に死亡した。 [1]作業管理(作業時間、休憩時間)
 が不十分  
[2]健康状態把握されず
[3]労働衛生教育(熱中症)が不十分
[4]応急処置が不十分
4 7.8 埼玉 河川改修工事業 33.7 63 65 河川改修工事を行っていた。午前中は車庫で重機類の整備を行ったあと、午後2時より現場に出た。同僚と2名で重機のアタッチメントの交換作業を行っていたが、作業が終わり、次の段取りに向かうところ突然倒れた。直ちに病院へ搬送されたが、約3ヶ月後の10月5日に死亡した。 [1]炎天下での屋外作業
5 7.9 千葉 その他の金属製造業 34.8   37 屋内作業場で午前中は半製品の移動や研磨作業補助を行った。昼食休憩後は、水道管のライニングのためのアタッチメントの取り外し作業をおこなった。午後3時と午後5時ごろに休憩を挟んだが、午後5時30分ころにしゃがみ込んでいるのが発見された。病院へ搬送されたが同日午後7時ごろ死亡した。 [1]高温環境下での慣れない作業
6 7.22 香川 港湾海岸工事業 32.1    27 海中に打ち込まれた鋼製杭のかき落とし作業を行っていた。午後4時30分頃、作業を終了し後片付けの後、午後5時20分頃、ウエットスーツを脱いで着替えていたところ体調不良を訴え座り込み意識不明となった。病院に搬送され、6日後の7月28日に死亡した。 [1]炎天下での作業
[2]不適切な作業着(ウェットスーツ)
[3]作業環境管理が不適切(水分・休憩所の距離的不具合)
7 7.25 新潟 その他の建設業−その他 36.3   55 屋外で配水管埋め戻し工事を行っていた。午後3時頃に意識が朦朧となり、日陰で休憩していたが、回復しなかったため、病院に搬送された。7月27日午前0時50分に死亡した。 [1]炎天下での作業
[2]作業環境管理が不適切(塩分不備)
[3]労働衛生教育(熱中症)が不十分
8 7.28 愛知 橋梁建設工事業 33℃以上 65 36 橋桁内で制振装置の調整作業を行っていた。午前11時より作業を開始したが、午後6時ごろ気分が悪くなり倒れた。病院へ搬送されたが翌日死亡した。 [1]高温環境下での作業
[2]作業環境管理が不適切(温度計なし)
[3]健康管理が不適切(作業中の健康状態等確認されず)
9 7.30 三重 橋梁建設工事業 34 45 29 高速道路の高架橋の床版上で午前8時30分頃から鉄筋の組立を行っていた。午前10時25分頃に同僚らと休憩中に、震えがきてコップがもてない状態となり、その後病院に搬送されたが、午後1時30分頃に死亡した。 [1]炎天下での作業
[2]作業環境管理が不適切(休憩所の距離的不具合)
[3]健康状態把握されず
[4]応急処置が不十分
10 7.31 三重 電気通信工事業 36.7 61 46 電柱移設工事を行っていた。午後4時過ぎ頃に土留めの矢板を人力で引き抜いていたところ、急に気分が悪くなり、冷房の効いた車の中で休んでいたが、手足に痙攣を生じ、病院に搬送されたが午後7時頃に死亡した。 [1]炎天下での日よけのない作業
[2]作業環境管理が不適切(温度計なし)
[3]作業管理が不適切(休憩が十分確保されず)
[4]健康状態把握されず
11 8.1 東京 その他の建築工事業 35.6 68 27 建物解体工事において、午前中に取壊した建築廃材を袋詰めにする作業を行っていたところ、午後2時頃になって様子がおかしくなった。座って休むように責任者が指示したが、意識の不明瞭な状態で中腰のまま立っていたため、数人で横にしたところ嘔吐して意識がなくなった。病院に搬送したが午後4時頃に死亡した。 [1]高温屋外での作業
[2]作業環境管理が不適切(水分、塩分不備)
[3]健康状態把握せず
[4]労働衛生教育(熱中症)が不十分
12 8.1 茨城 その他の土木工事業 34.4 61 63 河川堤防の除草工事で午前中より刈り払い機で作業していた。午後2時30分頃に倒れ、同日搬送先の病院で死亡した。 [1]高温屋外での作業
13 8.6 千葉 港湾貨物取扱業 34.3   30 屋外で、トレーラーで搬入されたコンテナ内の荷(白土)をフォークリフトを使用して倉庫へ移す作業を行っていた。午後0時45分頃、ふらつきだしたので日陰で休みをとっていたが、午後1時前、様態が急変したので病院へ搬送された。午後3時頃死亡した。 [1]作業管理が不適切
[2]健康状態把握・指導されず
[3]安全衛生教育(熱中症)が不十分
14 8.6 千葉 鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業 34.1 63 38 校舎改造工事現場において、トラックから足場用部材を下ろす作業を行っていた。午後11時30分頃、体調不良を訴えて休憩所で休養していたが、体調が回復したため、午後3時30分頃から作業を再開していた。午後4時頃、体調の不良を訴えたため、病院に搬送したが午後6時40分頃に死亡した。 [1]高温環境下での日よけのない作業
[2]作業環境管理が不適切(休憩所)
[3]応急処置が不適切
15 8.6 富山 その他の建設業−その他 40
ボイラー内部
  41 ゴミ焼却場のボイラー水管、集塵装置の内部清掃を午前中から行っていた。午後の作業中に体調不良を訴えて休憩所で休んでいたが、その後顔面蒼白となったため病院に搬送したが、死亡した。 [1]高温環境下での作業
[2]健康状態把握されず
[3]労働衛生教育(熱中症)が不十分
[4]応急処置が不十分
16 8.7 東京 その他の建築工事業 34.9℃
作業現場は37℃程度であったと推測される 
46 マンション建築現場において、午前8時から午後3時頃まで屋上で型枠設置作業を行った後、4階天井スラブのダメ穴ふさぎのための型枠設置を行っていた。午後6時過ぎに壁により掛かるように倒れているのが発見されたが、すでに死亡していた。 [1]炎天下での日よけのない作業
[2]健康診断再検査受けず
[3]健康管理が不適切(単独作業)
[4]労働衛生教育(熱中症)が不十分
17 8.7 石川 木造家屋建築工事業 36.3 59 53 住宅の防音工事を行っていた。住宅まわり清掃及び2階窓サッシの取付の作業を終え、午後4時30分頃、片付け作業に取りかかろうとしたときに、足場上でふらついてしゃがみ込んだ。日陰に寝かせて休ませたが回復せず、午後5時頃病院に搬送された。同日午後10時頃に死亡した。 [1]高温環境下での久しぶりの作業
[2]健康状態把握されず
18 8.14 沖縄 駐車場整備業 30.4   18 駐車場の整備工事で、午前8時30分頃よりブロックの敷き詰め作業を行っていた。作業終了直後の午後5時30分頃、歩行中に足がもつれて歩けなくなり、その場に倒れ、舌がもつれる状態となって意識がなくなったため、病院に搬送され入院したが10月1日に死亡した。 [1]炎天下での屋外の作業
[2]健康状態把されず
[3]健康管理が不十分(吸水、塩分補給指導十分にされず)
[4]労働衛生教育(熱中症)が不十分
19 8.25 埼玉 産業廃棄物処分業 31.4℃
(49.7 %)
ただし炉の周辺は高温であったと思われる 
30 産業廃棄物処理会社で労働者4名で休日出勤し、焼却炉の補修工事を行っていた。当日の早朝まで焼却が行われていたため、炉の火を落とし、午前7時頃から灰に水をかけて炉を冷やし、午前10時から作業に取りかかった。休憩を挟んだ午後2時頃、被災者の気分が悪くなり休憩所で休んでいたが、午後4時頃に自ら救急車を呼ぶように頼んで病院に搬送されるが、当日午後11時頃に死亡した。 [1]高温環境下での作業
[2]作業環境管理(休憩所)が不十分
[3]定期健康診断の未実施
20 8.27 静岡 橋梁建設工事業 32 52 59 道路橋上部工事において、支保工組立作業に従事していた。昼前に体調不良を訴えて日陰で休み、そのまま現場を早退して宿舎に帰る様子を目撃されているが、路上で倒れているのを後から帰ってきた同僚らに発見された。病院に搬送されたが死亡した。 [1]炎天下での日よけのない不慣れな作業
[2]作業環境管理が不適切(塩分不備)
[3]健康状態把握されず
[4]労働衛生教育(熱中症)が不十分
[5]応急処置が不十分
21 8.29 福島 木造家屋建築工事業 27.5 76 24 住宅の新築工事現場で、午前中からモルタル練りを行っていた。午後3時の休憩時に体調不調を訴えて現場から出て行き、同僚が心配して後を追ったところ、急に走り出して100メートル程度走った時点で倒れて意識を失った。9月2日に死亡した。 [1]作業環境管理が不適切(休憩場所・水分備え不十分)
[2]健康診断が未実施
22 8.31 沖縄 工作物の解体、移動、取り外し、撤去事業 31.5 79 37 住宅の新築工事現場で、型枠解体作業に同僚4名と一緒に従事していた。午後10時30分頃、急に現場から姿が見えなくなり、午前11時頃に現場から約400m離れた場所で倒れているのを近くの住民が発見、病院に搬送したが、午前2時頃に死亡した。 [1]作業環境管理が不適切(休憩所・温度計、湿度計なし)
[2]健康管理が不適切(作業中の健康状態等確認されず)
[3]健康状態把握されず
[4]労働衛生教育(熱中症)が不十分