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別紙
 [有機溶剤蒸発量実験結果]
1. 実験の前提
 (1) 識別剤分析検査に使用する1-ブタノール及びアセトンの蒸発量は、安全側に考えて、空気の流れの
  多い所(ドラフトチャンバー内)の値をとった。実験は25℃の状態で行い、30℃及び40℃については、
  25℃の実験結果から推計した。
   なお、空気の流れの少ない全体換気の部屋での実験も行ったが、蒸発量はドラフトチャンバー内に
  比べ約1/4の数値であった。
 (2) 識別剤分析検査の頻度や有機溶剤の使用状況は各都道府県により異なっているため、安全側に考え
  て、厳しい場合を想定した。
 (3) 有機溶剤の蒸発量は、操作時及び残液の蒸発量の合計とした。

2. 実験結果

  操作時蒸発量(g/h) 残液蒸発量(g/h) 操作時及び残液蒸発量(g/h) 想定した作業量
25℃ 30℃ 40℃ 25℃ 30℃ 40℃
定性 アルコール液調整時
S.Y.入りアルコール液調整時
0.01
0.01
0.01
0.02
0.02
0.04
0.41
0.11
0.42
0.12
0.42
0.13
0.43
0.14
1回/日
1回/日
アルコール液調整時
合計
0.02 0.03 0.06 0.52 0.54 0.55 0.57  
定量 サンプル調整時 0.00 0.00 0.00 0.32 0.32 0.32 0.32 10本/h
6倍量アルコール液調整時 0.09 0.13 0.27 1.87 1.96 2.00 2.14 1回/日
サンプル調整時 0.01 0.01 0.03 1.55 1.56 1.56 1.57 6本/h
器具の洗浄時 0.35 0.44 0.65 2.72 3.07 3.16 3.37 20本/h

 (注)
 (1) 1-ブタノールは、アルコール液調製及びサンプル調製時に、アセトンは、器具の洗浄時に使用する。
 (2) 各県税事務所において、調製済アルコール液を購入すれば、アルコール液調製時の有機溶剤蒸気暴
  露はない。
 (3) 各県税事務所において、定性分析に限定して実施し、なおかつ分注器を使用すれば、蒸気は操作時
  (屋内作業場又は車両内部で行った場合)のみに問題となる。
   (参考)


  備考
1回当たり
使用量
1回当たり
作業時間
定性 アルコール液調整時 80ml 30秒
S.Y.入りアルコール液調整時 100ml 90秒
サンプル調整時 3.5ml 10秒
定量 6倍量アルコール液調整時 480ml 60秒
サンプル調整時 35ml 30秒
器具の洗浄時 3分

  30℃における操作時蒸発量の計算式
 (1) 定性分析
  ① アルコール液調製時 =0.0168×80×30/3600=0.011
  ② S.Y.入りアルコール液調製時 =0.0077×100×90/3600=0.02
  ③ サンプル調製時 =0.0077×3.5×10/3600=0.00
 (2) 定量分析
  ① 6倍量アルコール液調製時 =0.0168×480×60/3600=0.13
  ② サンプル調製時 =0.0077×35×30/3600×6=0.01

 (参考) 識別剤分析検査の概要
                           (注)蒸発量は30℃における換算値を用いた。
  〔T〕 1-ブタノール
 1. 定性分析におけるアルコール液の調製
図
 2. 定性分析サンプル調製
図
 3. 定量分析6倍量アルコール液調製
図
 4. 定量分析サンプル調製
図
  〔U〕 アセトン
図