安全衛生情報センター
平成26年9月29日付けで公示された「特定化学物質障害予防規則の規定に基づく厚生労働大臣が定める 性能等の一部を改正する告示」(平成26年厚生労働省告示第377号。以下「改正告示」という。)により、 作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号。以下「測定基準」という。)第10条第3項の規定に基づく 特別有機溶剤等に係る測定の特例許可及び測定基準第13条第3項の規定に基づく特定有機溶剤混合物に係 る測定の特例許可について新たに規定されたところである。 また、改正告示の適用等については、平成26年9月30日付け基発0930第3号「特定化学物質障害予防規 則の規定に基づく厚生労働大臣が定める性能等の一部を改正する告示の適用等について」(以下「改正告 示施行通達」という。)により示されたところである。 改正告示により、これまで測定基準第13条第3項により特例許可の対象となっていた物のうち一部の物 について測定基準第10条第3項も適用されることとなったことから、特例許可手続における留意事項を下 記のとおり示したので、手続が円滑に行われるようご配慮いただきたい。
1 作業環境測定特例許可申請書(測定基準様式第1号)の記載方法について 平成26年10月23日付けで改正された「作業環境測定特例許可について」(平成2年7月17日付け基発第 461号)の5(1)に示すとおり、作業環境測定特例許可申請書については、測定基準第10条第3項及び測定 基準第13条第3項に係る申請を併記して差し支えないこと。 2 作業環境測定結果摘要書(測定基準様式第2号)に記載する「測定結果の評価」について (1) 改正告示施行通達の第3の1(2)に示すとおり、測定基準第10条第3項又は第13条第3項における「測 定結果の評価」には、改正告示に基づく測定結果の評価のほか、平成26年10月31日までに改正告示に よる改正前の測定基準及び作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号)に定める方法により行った 有機溶剤等(改正後の特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。) に規定する特別有機溶剤等又は特定有機溶剤混合物に該当する物に限る。)に係る作業環境測定の結 果の評価が含まれること。 (2) ただし、測定基準第10条第3項に基づき特別有機溶剤等について特例許可を受けようとする場合に は、「測定結果の評価」は、改正前の測定基準に基づく混合有機溶剤としての総合的な評価ではなく、 改正告示に基づいて個々の特別有機溶剤ごとに評価を行ったものを指すこと。 このため、事業者、作業環境測定機関等において、過去の測定結果を基に改めて個々の特別有機溶 剤ごとの評価を行い、その結果を作業環境測定結果摘要書に記載する必要があること。 3 現に測定基準第13条第3項の測定の特例許可を受けている事業者の手続について (1) 改正告示施行通達の第3の1(3)に示すとおり、平成26年10月31日までに改正前の測定基準第13条第 3項の規定による測定の特例許可を受けている事業者のうち、許可対象である有機溶剤等が改正特化 則に規定する特別有機溶剤等にも該当する者においては、許可時の要件に変更がない場合には、引き 続き測定基準第13条第3項の規定による特例を受けられるものとするとともに、測定基準第10条第3項 の規定による特例の許可を受ける必要はないこと。 (2) この場合、各労働基準監督署で作成している作業環境測定特例許可処理台帳(有機溶剤)の当該事業 者の欄に「特化物の測定も許可・平成26年11月1日」と記載する等、測定基準第10条第3項の規定によ る特例許可の対象であることが明らかになるようにしておくこと。 (3) また、この場合、当該事業者に対して、クロロホルム他9物質が特化則の対象となったことにより、 測定基準第13条第3項の規定による特例に加え、測定基準第10条第3項の規定による特例許可の対象と なったこと、さらに、特別有機溶剤について測定基準第10条第3項の許可条件又は第13条第3項の許可 条件のいずれか又は両方を満たさなくなった場合には遅滞なくその旨を所轄労働基準監督署長に報告 すること、この場合、両方の許可が取り消されること等を連絡すること。 なお、連絡の際には、別添を参考にされたい。