安全衛生情報センター
これまで危険性又は有害性等の調査等の実施を中心とした労働災害防止に係る安全衛生診断の実施によ り、中小規模事業場の自律的安全衛生管理活動の促進を図ってきたところであるが、本年度においても標 記事業を(社)日本労働安全衛生コンサルタント会(以下「コンサルタント会」という。)に委託し、別 添委託事業実施計画書(抄)のとおり実施することとなったところであり、本年度の危険性又は有害性等 の調査等に係る安全衛生診断(以下「リスクアセスメント診断」という。)においては、新たに高年齢労 働者の安全衛生対策を重点とした安全衛生診断を実施することとしたところである。 ついては、リスクアセスメント診断の対象事業場を下記に留意のうえ選定し、平成20年7月25日までに 本省安全課へ報告されたい。 また、本年度は、危険感受性向上教育の普及促進を図るため、本事業において当該教育の指導員を養成 することとしたので、下記第5に留意されたい。
第1 リスクアセスメント診断の対象事業場の選定基準について 1 リスクアセスメント(一般)診断の場合 (1) 建設業以外の業種のうち、資本金が1億円以下の法人である事業者又は常時使用する労働者数が 300人以下の事業者の事業場であって、次のいずれかに該当するもの。 ア 平成19年において休業1か月以上又は被災労働者の障害等級が14級以上の労働災害を発生させ た事業場であって、安全管理上問題があるもの。 イ 過去に安全管理特別指導事業場に指定した事業場であって、追加指導を行うことが必要である もの。 ウ 安全管理指定事業場であって、安全衛生診断員による指導を行うことが必要であると認められ るもの。 (2) 建設業のうち資本金が1億円以下の法人である事業者又は常時使用する労働者数が300人以下の 事業者の事業場(店社)であって、上記(1)のア〜ウに該当するもの又はこれらに準ずるもの。 (3) 資本金が1億円以下の法人である事業者又は常時使用する労働者数が300人以下の事業者の事業 場であって、平成19年度に休業4日以上の外国人労働者に係る労働災害があった事業場であって、 安全管理上問題があるもの。 (4) 資本金が1億円以下の法人である事業者又は常時使用する労働者数が300人以下の事業者の事業 場であって、平成19年に休業4日以上の50歳以上の労働者に係る労働災害があった事業場であっ て、安全管理上問題があるもの。特に高年齢労働者の安全管理上問題があるものが望ましい。 (5) (1)〜(4)のほか、都道府県労働局長が安全衛生診断員による指導を行うことが必要であると認 めるもの。 2 リスクアセスメント(労働衛生主眼)診断の場合 資本金が1億円以下の法人である事業者又は常時使用する労働者数が300人以下の事業者の事業場で あって、次のいずれかに該当するもの。 (1) 平成19年において、じん肺の新規有所見者を発生させ、又は有機溶剤中毒等の業務上疾病を発 生させた事業場であって、労働衛生管理上問題があるもの。 (2) 過去に労働衛生管理特別指導事業場に指定した事業場であって、追加指導を行うことが必要で あるもの。 (3) 労働衛生管理指定事業場であって、安全衛生診断員による指導を行うことが必要であると認め られるもの。 (4) (1)〜(3)のほか、特殊健康診断において有所見率が特に増加している事業場、作業環境測定結 果の評価が第3管理区分である事業場、労働安全衛生法第28条第3項の化学物質を製造し又は取り 扱う事業場等、都道府県労働局長が安全衛生診断員による指導を行うことが必要であると認める もの。 第2 リスクアセスメント診断の対象事業場数選定にあたっての留意事項 1 各都道府県労働局の対象事業場数(予備の事業場数を含む。)は、別表のとおりとすること。なお、 対象候補事業場の選定については、第1の基準に基づいて行うことはもとより、その業種や担当するこ とが可能な安全衛生診断員の選定等を勘案する必要があるため、事前にコンサルタント会の各支部等 と十分調整のうえ、決定すること。 2 1の対象事業場数には、上記第1の1の(3)及び(4)の対象事業場数を含むものとし、それぞれ別表 [ ]内及び〈 〉内の数の事業場をそれぞれ選定すること。 第3 リスクアセスメント診断の対象事業場の報告について 別紙により報告すること。 第4 危険性又は有害性等の調査等の集団指導 危険性又は有害性等の調査等の指導等を希望する事業場に対する集団指導を別添委託事業計画書 (抄)の4に示すように全国で20箇所程度実施することとしている。 実施場所等については、コンサルタント会から各局に連絡することとしているので、各業界団体等 及び事業場に対し、必要に応じて受講勧奨を行うこと。 第5 新規労働者等の危険感受性向上教育の普及促進 危険感受性向上教育については、第11次労働災害防止計画においてその推進を図ることとされてい るところであり、本年は、別添の5のとおり本委託事業において、10月以降に事業場の安全衛生の担当 者を対象に危険感受性向上教育の指導員を養成する予定である。 実施場所等については、コンサルタント会から各局に連絡することとしているので、各業界団体等 及び事業場に対する指導の際に、必要に応じて受講勧奨を行うこと。 別表(PDF:64KB) 別紙(PDF:63KB)