安全衛生情報センター
標記については、平成15年9月2日付け基発第0902007号「クレーン構造規格及び移動式クレーン構造規 格の適用についての一部改正について」により、記のIIの第1の45(5)及び第2の34(5)にただし書と して「ただし、正確な値が実証されたときは、その値を用いることができること。」が加えられたところ である。 この「正確な値が実証されたとき」とは、下記によることとするので、各局においては、これに該当す るクレーン等について製造検査、使用検査等の申請がなされた場合は、当該検査等において適正な対応に 遺憾なきを期されたい。
1 シーブの効率は、実証試験により求めた負荷側及び駆動側の張力の値をシーブの構成によって表の構 成1から構成4のいずれかの式に代入することにより算出することができるものであること。 なお、ジブクレーンのシーブの構成は、一般に構成1となることが多いこと。 2 シーブの効率は、ワイヤロープの柔軟性、シーブの軸受の性能により影響を受けるものであるから、 上記1の実証試験に用いるものは、シーブブロックはもとよりワイヤロープも実際に使用されるものと 同じ種類のものを用いること。 3 シーブの効率は、ワイヤロープ及びシーブの経年劣化による影響を受けるものであることから、経年 変化の試験を行い、保守及び交換基準を明らかにしておくこと。
ここで、n:シーブ数 i:駆動側の巻き上げの早さを負荷側の早さで除したもの ε:単独のシーブの効率 ην:シーブブロックのシーブ効率 T:駆動側のロープの張力 Q:負荷側のロープの張力 これらの式に試験で得られたT及びQの値を代入し、εを求める。