大規模製造業における自主的な安全管理活動の促進について
基発第1030003号
平成15年10月30日
都道府県労働局長 殿
厚生労働省労働基準局長
大規模製造業における自主的な安全管理活動の促進について
最近、製鉄所における溶鋼の流出災害やガスタンクの爆発災害、油槽所におけるガソリンタンクの火災
災害、タイヤ製造工場における火災事故等、我が国を代表する企業において重大な災害が頻発しているこ
とは、誠に憂慮すべき事態である。
これら災害の原因は現在調査中であるが、これら災害をきっかけに、企業経営の効率性追求の陰で、安
全管理水準が低下してきているのではないかとの社会的な懸念が高まってきているところである。現下の
厳しい経済情勢下にあって、多くの企業においては事業の再構築が行われ、仕事の進め方や人員管理体制
等にも変化がみられるが、もとより、いかなる経済情勢下にあっても、これまで各企業が築き上げてきた
安全管理水準が低下し、災害・事故につながるようなことがあってはならないところである。
このような状況を踏まえ、労働基準行政としては、企業の安全管理の実態を把握し、安全管理活動の強
化を促すため、下記により対象事業場に対し自主点検を実施するとともに、その結果報告を求め、問題が
認められる事業場に対しては、監督指導等を実施していくこととするので、各局においてはその取組に万
全を期されたい。
なお、本省においても、この自主点検結果の集計分析を行い、今後の必要な安全対策の検討に資する予
定であるので申し添える。
記
1 安全管理に係る自主点検の実施について
(1) 対象事業場
原則として製造業に属する労働者500人以上の事業場
(2) 実施時期
平成15年11月中
(3) 自主点検表
別添「安全管理体制及び活動等に係る自主点検表」のとおり
2 監督指導等の実施について
1の自主点検結果や災害調査結果等を踏まえ、問題が認められる事業場に対しては、監督指導等を実
施すること。
3 自主点検表の送付
今後の安全対策の検討に資するため、上記自主点検結果の写を平成15年12月15日までに本省に送付す
ること。