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特別教育に係る科目の省略範囲の明確化について

改正履歴


                                                                             基発第180号
                                                                          平成9年3月21日

  労働安全衛生規則第37条に基づき、特別教育の科目の全部又は一部について十分な知識及び技能を有し
ていると認められる労働者については、当該科目についての特別教育を省略することができることとされ
ているところである。
これについて、昭和48年3月19日付け基発第145号「労働安全衛生法関係の疑義解釈について」において、
特別教育の科目の省略が認められる者について、「当該業務に関連し上級の資格(免許又は技能講習修了)
を有する者、他の事業場において当該業務に関しすでに特別教育を受けた者、当該業務に関し職業訓練を
受けた者などがこれに該当する」としているところであるが、今般、さらに下記のとおり科目を省略する
ことができる者の範囲を明確にしたので、適切に対処されたい。

記
1  行おうとする特別教育の科目について、他の特別教育の中で既に受講した科目がある者については、
  当該重複科目については省略して差し支えないこと。
    例えば、小型車両系建設機械(基礎工事用)の運転の業務に係る特別教育を受けた者に対して、車両
  系建設機械(基礎工事用)の作業装置の操作の業務に係る特別教育を行おうとする場合には、安全衛生
  特別教育規程(昭和47年労働省告示第92号)第11条の5第3項に定める実技教育にかかる科目のうち
  「車両系建設機械(基礎工事用)の運転のための合図」を省略して差し支えないこと。
2  他の法令に基づく各種資格の取得者で、特別教育の科目の全部又は一部について十分な知識及び技能
  を有していると認められるものに対しては、当該科目について特別教育を省略することができること。
  例えば、
  (1)  建設業施行令(昭和31年政令第273号)第27条の3に規定する建設機械施工技術検定のうち、2級
      の技術検定で昭和48年建設省告示第860号に定められた第4種から第6種までの種別に該当するも
      のに合格した者に対して、小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転に係る
      特別教育を行おうとするときは、安全衛生特別教育規程第11条第2項に定める学科教育に係る科目
      のうち「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び
      取扱いの方法に関する知識」、「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転
      に必要な一般的事項に関する知識」及び「関係法令」並びに同条第3項に定める実技教育に係る科
      目のうち「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の走行の操作」を省略して差
      し支えないこと。
  (2)  鉱山保安規則(平成6年通商産業省第13号)第57条第1項第8号の「電気溶接の作業」に就くこと
      ができる者に対して、アーク溶接等の業務に係る特別教育を行おうとするときは、安全衛生特別教
      育規程第4条第2項に定める学科教育に係る科目のうち「アーク溶接等に関する知識」、「アーク溶
      接装置に関する基礎知識」及び「アーク溶接等の作業の方法に関する知識」並びに同条第3項に定
      める実技教育に係る科目を省略して差し支えないこと。