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建設業店社安全衛生活動活性化事業の実施について

改正履歴


                                                                            基発第504号
                                                                          平成4年9月4日
																																					
  建設業における労働災害防止対策については、従来から行政の重点として積極的に取り組んできたとこ
ろであるが、建設業においては休業4日以上の死傷災害で全産業の約3割、死亡災害では4割以上を占め
るなど依然として労働災害が多発しており、特に死亡災害は、近年横ばい又は増加傾向にあるところであ
る。
  このような状況にかんがみ、建設業における労働災害防止対策の強化を図ることとし、このたび労働安
全衛生法の一部改正が行われ、店社安全衛生管理者の選任による中小規模現場における労働災害防止対策
の充実等が図られたところである。
  これに伴い、店社安全衛生管理者等の労働災害防止活動を一層確実なものとするために、本年度以降、
標記の事業を別紙「建設業店社安全衛生活動活性化事業実施要綱」に基づき実施することとした。
  ついては、この要綱に基づき本事業の円滑な推進に努められたい。

別紙

建設業店社安全衛生活動活性化事業実施要綱

  建設業店社安全衛生活動活性化のため、労働安全衛生法及び労働災害防止団体法の一部を改正する法律
(平成4年法律第55号)による改正後の労働安全衛生法に基づく店社安全衛生管理者等に対して、安全衛
生管理に関する能力向上のための研修(店社安全衛生管理者等レベルアップ研修。以下、単に「研修」と
いう。)を行うとともに、店社安全衛生管理者、現場の統括安全衛生管理義務を負う者等の活動に関して
相談・指導等を行うアドバイザー(以下「建設安全衛生管理アドバイザー」という。)を設置し、建設業
の安全衛生管理に対する支援を行うものとする。
1  研修の実施
  (1)  目的
        中小規模現場における統括安全衛生管理を充実させるため、上記の労働安全衛生法の改正により、
      新たに一定の工事の中小規模現場を管理している元方事業者の支店・営業所等の店社に一定の資格
      を持つ店社安全衛生管理者の選任が規定された。
        この新たに選任された店社安全衛生管理者又はこれに準ずる者に対して研修を行い、その職務の
      適切な遂行を図るとともに、中小規模建設工事の統括安全衛生管理の充実を図る。
  (2)  研修対象
        研修の対象は、新たに選任された店社安全衛生管理者及びこれに準ずる者で現場の安全衛生管理
      を指導する者等とする。
  (3)  研修の実施者
        研修の実施者は、建設業労働災害防止協会(以下「建災防」という。)とする。
  (4)  研修の実施計画等
    イ  研修の実施者は、毎年度、研修の実施計画において、研修を行う地域を都道府県単位に決定し、
      労働省労働基準局長に報告するものとする。
    ロ  研修のカリキュラムは別表に定めるところによるものとする。
    ハ  講師については、カリキュラムに定める事項について、十分な知識、経験を有する者とする。
    ニ  1回の研修対象人員は、原則として100人とする。
    ホ  テキストについては、別に定めるものを使用することとする。
    ヘ  研修修了者については、本研修を修了した旨を証する修了証を交付するものとする。
    ト  研修の実施者は、労働省労働基準局長に当該年度の実施結果について報告するものとする。
  (5)  その他
        ここに定めるもののほか、研修を実施するために必要な事項は、別に定める。
2  建設安全衛生管理アドバイザーの設置
  (1)  目的
        建設業における中小規模現場での労働災害を防止するため、建設安全衛生管理アドバイザーを設
      置し、店社安全衛生管理者あるいは各現場の統括安全衛生管理義務を負う者等の活動に関し相談・
      指導を行い、中小建設業の店社及び現場での自主的な労働災害防止活動の推進を図る。
  (2)  建設安全衛生管理アドバイザーの配置計画
    イ  建設安全衛生管理アドバイザーは、全国の労働基準監督署(支署を含む。)の管轄区域を単位と
      して、建災防都道府県支部分会に配置する。
    ロ  1労働基準監督署管轄区域における建設安全衛生管理アドバイザーは1名とする。
    ハ  全国の建設安全衛生管理アドバイザー配置計画は、別に定めるところによるものとする。
  (3)  建設安全衛生管理アドバイザーの選任
        建設安全衛生管理アドバイザーは、建災防会長が(4)の選任基準に該当する者のうちから、建災
      防都道府県支部長の推薦に基づき選任する。なお、推薦に際しては、都道府県労働基準局長の同意
      を得るものとする。
  (4)  建設安全衛生管理アドバイザーの選任基準
        建設安全衛生管理アドバイザーは、次のいずれかに該当する者であること。
    イ  比較的大規模な建設会社に所属し、安全衛生業務に長年従事していた者
    ロ  建設に係る技能講習等の講師を経験した者
    ハ  その他イ又はロに掲げる者と同等以上の能力を有すると都道府県労働基準局長が認めた者
  (5)  建設安全衛生管理アドバイザーの業務
        建設安全衛生管理アドバイザーは次の業務を行うものとする。
    イ  店社安全衛生管理者等による建設現場パトロール及びその結果に基づく安全衛生改善に関する相
      談・指導
    ロ  店社及び現場における安全衛生管理計画等の作成に関する相談・指導
    ハ  求めに応じて行う、店社又は現場での店社安全衛生管理者等への実地指導
    ニ  求めに応じて行う、店社又は現場の労働者等に対する安全衛生教育等の講義
  (6)  その他
        ここに定めるもののほか、建設安全衛生管理アドバイザーの設置に関し必要な事項は、別に定め
      る。

(参考1)

(参考2)