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改正履歴
標記については、昭和49年6月24日付け基発第325号「塩化ビニル障害予防についての緊急措置につい
て」により、当面の緊急措置を定め通達したところである。
その後、職業がんに対する総合的対策を検討するため、昨年11月「職業がん対策専門家会議」を設け、
とくに緊急を要する議題として、環気中の塩化ビニル濃度の管理基準について意見を求めたところ、今般、
別添1の報告を受けた。その内容を検討した結果、環気中の塩化ビニル濃度の管理基準として妥当なもの
であると考えられるので、今後は、この報告に提案された事項を尊重して、同報告書の趣旨に沿った作業
環境の改善を促進することとする。
また、その後の塩化ビニル障害の症例研究等から得られた知見に基づき、健康診断項目の改定等を行っ
たので、これが監督指導にあたっては、下記事項に留意のうえ、塩化ビニル障害の予防対策の適切な実施
を期せられたい。
なお、塩化ビニルは、本年1月の労働安全衛生法施行令の改正により、来る10月1日から特定化学物質
等に追加されることとなっており、下記事項の一部については、現在改正をすすめている特定化学物質等
障害予防規則(以下「特化則という。」)で規制を予定しているが、これを待つまでもなく、関係事業者
に対し、下記事項に従った措置をとらせるよう指導されたい。
記
1.管理濃度等について
環気中の塩化ビニル濃度管理は、塩化ビニル製造関係作業場における作業を「ポリ塩化ビニル製造にお
ける重合槽内における作業」と「それ以外の作業」に分けて、それぞれの作業を行う場所の環気中濃度を
管理することとし、重合槽内にあっては槽内の塩化ビニル濃度をもって、重合槽内以外の作業場(以下
「一般作業場」という。)にあっては幾何平均濃度及び幾何標準偏差をもって管理濃度とすることとし、
次のように定めたこと。
(1) (削除)
(2) 重合槽内
重合槽内の濃度が5ppmを下回っていることを確認してからでなければ重合槽内に労働者を立ち入
らせないこと。
また、重合槽内に労働者がいる間は、換気を継続して、5ppm以下の濃度に継続すること。
なお、重合槽内作業に係る濃度は、特化則第22条第7号の「労働者が健康障害を受けるおそれのない」
濃度の目安であること。
(1) 一般作業場に係る管理濃度のうち、幾何平均濃度(2ppm)については、特化則第7条第2項で規
定する「保持すべき局所排気装置の性能」要件としての「労働大臣が定める値」に準じて取り扱う
こと。
(2) 一般作業場に係る管理濃度は、特化則第36条に規定する作業環境規定においてこの濃度をこえて
いた場合に、作業環境の管理が不適切であると判断すべき濃度の基準とすること。
(3) 重合槽内作業に係る管理濃度は、特化則第22条に第6号の「労働者が健康障害を受けるおそれの
ない」濃度の目安であること。
〔注〕 管理濃度方式は、従来の個人ばくろを中心とした許容濃度方式(時間加重平均値及び天井値)
に対し、幾何平均濃度及び環気中濃度のばらつきを考慮したものであり、作業環境管理上極めて有
効な方式と考えられるので、塩化ビニル関係作業場についてのみならず、その他の有害物質取扱い
作業場についても順次この方式を適用する予定であること。
2.(削除)
3.(削除)
4.その他
(1) 重合槽内における作業時間は、できる限り少なくすることとし、関係事業場の労使で決定するよ
う指導すること。
(2) 塩化ビニルを製造し、又は取り扱う作業(重合槽内における作業を含む。)に従事する労働者
(退職者を含む。)から次の疾患等が発見された場合の労働基準局報告例規「衛502工業中毒等特
殊疾病障害報告」には、「11災害のあらまし」の欄の最初に朱書で当該疾病名等を記入すること。
なお、前記報告例規に該当しないものにあっては、発見された疾病等の概要について、本省労働
衛生課まで報告すること。
イ 肝の血管内腫
ロ 悪性新生物(イを除く。)
ハ 肝疾患(イを除く。)
ニ 脳血管の疾患
ホ 脾疾患
ヘ 指端骨溶解症
ト レイノー症候群
別添1
昭和50年6月2日
労働省労働基準局長 殿
委員長 坂部弘之
倉恒匡徳
小泉 明
興 重治
竹村 望
土屋健三郎
(五十音順)
環気中塩ビ濃度の規制に関する職業がん専門委員会検討結果報告
本委員会は、貴職からの委嘱により職業がんの予防措置に関する検討を昭和49年11月以降行ってきたが、
とくに緊急を要する塩ビ重合工場の環気中塩ビ濃度の規則に関するこれまでの検討結果について、次のと
おり報告を行います。
1.塩化ビニルによる発がん防止対策の必要性
塩化ビニルモノマー(塩ビ)(Vc, Vinyl Chloride monomer, H2C=CHC1)にばく露した労働者にみら
れる健康障害として従来記載されたものは、麻酔作用(高濃度ばく露の際にみられ、めまい、悪心、意識
喪失等の症状)、肝機能変化(300ppm程度の塩ビへのばく露で、血液の生化学的検査では肝機能に変化が
みられている。)皮膚障害、レイノー様症状及び骨端溶解等であった。これらの健康障害を予防するため、
環気中の塩ビの許容濃度をACGIH(American Conference of Govermental Industrial Hygienists)は、
1947年、500ppmと定め、1971年上記肝機能変化の調査結果から、これを200ppmに改訂した。即ち、塩ビは
他の有害物質に比して、比較的高い濃度で有害性を示す物質と考えられていた。
しかしながら、1974年1月米国ケンタッキー州、ルイスビルのグッドリッチ社化学工場の塩ビ重合工程
で働いていた3名の労働者が、肝血管肉腫で死亡したことが関係当局に通報され、また、1974年3月、
CreechとJohnsonにより報告された。本腫瘍は、一般人口では極めて稀にしか見られない腫瘍であるため、
その職業起因性が疑われた。さらに、米国及び欧州諸国の塩ビ関係労働者について肝血管肉腫の発生が調
査され、同様な症例であることが確認された。
一方、イタリーのMaltoniらは、労働者の吸入になぞらえて塩ビを吸入させた動物の肝に人と同じよう
な肝血管肉腫の発生することを認めた。
このことは、さらに米国のKeplingerらによっても追認された。
以上のことから塩ビが肝血管肉腫をおこしうることが確認されたといえる。
1975年1月22日現在、米国国立安全衛生研究所(NIOSH)の収集した情報によれば、世界で塩ビ重合工
業作業者に32例、重合工程以外で塩ビにばく露した労働者からも6例が報告されている。これらは、米国
(17例)、西独(5例)、カナダ(4例)、英国(3例)、イタリー(2例)、チェッコスロバキア(2
例)、スエーデン(2例)、フランス(1例)、ルーマニア(1例)からである。我が国では、現在まで
に確認された症例の報告はない。
塩ビ生産が工業的に開始されたのは、米国では1930年頃であり、我が国では約20年遅れて1950年頃開始
され、多くの重合工場は1950〜1970年の間に創業を開始している。1971年における塩ビの各国の生産量
(単位100万kg)は、西欧2,497、米国1,969、日本1,275、東欧817、その他499で、日本は世界第2の塩ビ
生産国である。
一方、上記32例中、情報の確かなものについて調べると、塩ビ重合工程の労働者における肝血管肉腫は、
平均約16年間の塩ビへのばく露後に発生しているから、我が国における塩ビ重合工場の操業開始が遅かっ
たこと及び現在、その生産量が米国に次ぐものであることを考えると、我が国においてもこれから先、塩
ビによる肝血管肉腫の発生は予想されうるところであり、厳重な予防措置即ち、労働者がばく露する作業
場での塩ビ濃度をできるだけ低下されるべきであると考える。
塩ビによる発がんは、Maltoniの動物実験では肝以外の部位にもみられ、また、最近のTabershawら及び
Waxweilerらの免疫的研究からも他の臓器にも見られる可能性が示唆されているが、現時点では一応肝血
管肉腫を中心にして、その予防対策を議論することにした。
2. 肝血管肉腫のばく露量−反応関係
(1) 塩ビによる肝血管肉腫症例のばく露状況
下図(グラフ)は、上記重金工程で発生した肝血管肉腫32名中情報の得られた25名についての最初のばく露
から死亡までの期間及び全ばく露期間である。これらの人々がどの程度の環気中塩ビ濃度にばく露
したかについては確実なことは不明であるが、米国ACGIHの許容濃度は、1947年以来500ppmで1971
年〜1974年は200ppmであった。Cookら(1971)は重合槽の中の塩ビ濃度は換気前約3000ppm、かき
落し作業中50〜100ppm、全作業中手の近くでは100〜600ppmであるとし、Langeら(1974)によると
水洗後重合槽中の塩ビ濃度は、600〜1,000ppmであったと報告している。また、1940年代及び1950
年代において、米国の塩ビ工場における塩ビ濃度は、米国労働省の報告書によれば、極めて高く、
しばしば1,000ppmを超えたという。
以上のように、米国の塩ビ工場における塩ビ濃度は高く、ことに重合作業に従事する労働者は高
濃度の塩ビにばく露されていたものと考えられる。
即ち、一般には、高濃度の塩ビにばく露した労働者の中から、かなり長い潜伏期の後、肝血管肉
腫が発生したものと考えられる。しかし、まれには4年のばく露期間で発症した例があるとされて
いる。
(2) 動物実験における塩ビによる肝血管肉腫のばく露量と発生との関連Maltoniらのラットを使用して
の動物実験における肝血管肉腫の発生は、次のとおりである(1日4時間、週5日、52週ばく露、
135週観察)(表)
3.環気中塩ビ濃度
1974年6月、労働省は米国の塩ビ重合工程で働く労働者に肝血管肉腫が発生したという報告に基づき、
塩ビによる職業がんを予防するための緊急措置を通達し、環気中濃度のを50ppmを大巾に下廻るように維
持することを指示したが、本委員会は、その後の諸情報に基づき環気中濃度を次のように規制することを
提案し、この提案ができるだけすみやかに達成されることを希望する。
(1) 環気中塩ビ濃度の規制
環気中塩ビ濃度の規制は一般作業場にあっては、各作業場の塩ビの幾何平均濃度と幾何標準
偏差(U)に上限を設けることにし、重合槽内は別に定めた。(これらを”管理濃度”と呼称す
ることとする)(備考参照)
(イ) 一般作業場にあっては、下記のような測定条件の下で当面幾何平均濃度が2ppm以下であり、
かつ、幾何標準偏差の上限が0.4をこえないこととする。
この値は、前述の塩ビによる肝血管肉腫発生事例の実態、動物における発がん実験成績及び工
学的対策技術の現状と将来とを考慮して設定した管理濃度である。
工学的技術対策の現状を調べるため、昭和49年12月より昭和50年2月にわたり、塩ビの重合作
業を行う事業場について統一測定要領により、政、労、使3者立合による塩ビの環気中濃度を測
定した。
この結果、測定対象110作業場(測定単位作業場)のうち85.5%の作業場において既に環気中
塩ビ濃度の幾何平均は2ppm、97.3%の作業場では3ppm以下であり、又、幾何標準偏差について
は、74%の作業場で既に0.4以内である。幾何標準偏差が0.4をこえている大部分の作業場の環気
中塩ビ濃度は、5〜10ppmをこえる測定値を有している。
現在、作業場における環気中塩ビ濃度の高い原因としては、作業場内における発散及び一旦作
業場外に排出されたものの再侵入が考えられ、これらは、今後、作業場内の発散源及び排気処理
装置についての工学的対策の進展と作業管理方法の改善により、稼働率が現在よりも上昇したと
しても多少の猶予期間をとれば環気中塩ビ濃度は十分低下させ得て、上記管理濃度の達成は可能
と考える。
(ロ) 重合槽内作業については、塩ビ濃度が5ppmを下廻っていることを確認してから入缶し、入缶
中は換気を継続して5ppm以下の濃度に維持すること。また、槽内作業時間に制限を設けること
が望ましい。
この値は、槽内塩ビ濃度低下のための工学的対策技術及び槽内作業時間の実態を考慮して定め
たものである。即ち、現在、約30%の事業では入缶時濃度を5ppm以下としているし、十分な換
気によりこの管理濃度は達成可能と考える。
入缶時濃度を5ppm以下とし十分な換気を行えば、作業中の槽内濃度は5ppmを下廻るであろう
が作業の特性、即ち、清掃中スケールからの塩ビの発散を考慮すると安全のため槽内作業時間に
制限を設けることが望ましいと考える。
(ハ) 環気中塩ビ濃度の規則を肝血管肉腫の発生とばく露量との関連から、設定しようと試みたが、
現時点ではそのための定量的な疫学的調査はみあたらなかった。動物では、ばく露量−反応関係
に関する実験が行われて、50ppmの濃度まで発生したと報告されている。動物実験成績を人に外
挿するには、十分慎重でなければならぬが参考とはなりうる。
委員会が提案する管理濃度は、従来、外国で発生した症例での塩ビ作業場における塩ビ濃度を
大巾に下廻るものであり、これらの管理濃度は発がんの確率を極めて小さなものにするであろう
と考える。
(2) 測定条件等
イ 測定点等のきめ方
測定点は「特化則作業環境測定指針」により各単位作業場所ごとに5以上の測定点をきめる。測
定時間、測定点の高さ等一般的事項は「指針」によること。
各測定点での測定を連続した2作業日について繰返す測定を1回の測定とする。
ロ サンプリング時間
サンプリング時間は、1測定点あたり約10分間とすること。
ハ 測定方法の検知限界
測定は約10分間のサンプリングにより環気中濃度が少なくとも0.1ppmまで感知できる方法による
こと。
ニ 評価方法
単位作業場所における測定点の数をnとすると、第1日目の測定によりC1,C2……Cnのn個の測定
値(単位ppm)が得られる。これらの値の対数をとり、Log C1≡x1,Log C2≡x2,……Loo Cn≡xnと
おき(ただし、測定濃度が検知限界以下のときは、その用いた測定器の検知限界濃度をもって測定
値とする)次式により第1日目の幾何平均濃度及び幾何標準偏差(UI)を計算する。
第2日目の測定で得られた値についても同様にして第2日目の幾何平均濃度及び第2日目の幾
何標準偏差(UII)を計算する。
各測定日の、から環気中塩ビ濃度は、次式で計算する。
ホ 測定の頻度
測定は、当分の間、30日を超えない期間ごとに1回以上の測定を行うこと。ただし、が0.3
(2ppm)を超えたとき、UI、UIIのいずれかが0.4を超えたとき又はととの差が
をこえる(と)との間に危険率5%で有意差が認められる。)ときは、第1回の測定を行っ
た日から10日以内に測定を繰返すこと(追加測定)。
ただし、kは、次表の左欄にかかげる測定点の数に応じ、同表の右欄にかかげる価とする。
ここに、
t=危険率5%、自由度2(n−1)に対するStuden t の値
備考1. 管理濃度
従来、一般に作業場における環気中有害物による健康障害防止のためのガイドとして、環気中有害物の
時間加重平均及び天井値が用いられてきた。しかし、時間加重平均は、現実には求めることが容易でなく、
労働者の時間の使用方法が測定値に影響し、サンプリングにも恣意性の入る余地があり、ひいては、環境
改善がおろそかにされる可能性が存在する。また、一時的高濃度ばく露を規制するために使用されてきた
天井値を論ずるには、全作業時間にわたっての継続的測定が必要であるが、現実にはこれは不可能の場合
が多い。従って、実際には、有限個の測定値の最大値が天井値をこえてはならないという規制をとらざる
を得ない。しかし、このような規制では、測定点の数と測定回数(測定値の数)が増加するほど測定値中
の最大値は大きくなり、測定値の数が少ない程最大値は小さくなる傾向がある。従って、天井値を越して
いるか否かの判断が、測定値の数によって左右されることになる。
そこで、作業場における環気中濃度を管理するための指標としては、むしろ、時間と場所の濃度変動を
考慮に入れた値の方がより合理的であると考える。このためには、平均濃度とバラツキの程度とを考慮し
た管理濃度を設定する必要がある。このような管理濃度を設定することによって、平均濃度と、一時的高
濃度とを同時に規制することができる。
バラツキの程度は、濃度分布が正規型であれば、標準偏差(不偏分散の平方根)を使用すれば、統計理
論から測定値の数(測定値の数が少ないと推定された標準偏差の推定誤差は大きくなる。)とは無関係に
求めることができる。これにより、正規型の統計理論を用いて一時的高濃度ばく露を規制することができ
る。
しかし、実際の作業環境中の有害物の濃度分布は、一般には正規型ではなく対数正規型である。従って、
正規型分布に基礎をおく統計理論を利用するには、分布を正規型に変換する必要がある。
このための平均濃度として、幾何平均を、又バラツキの程度としては幾何標準偏差を使用する方が精度
が高い。測定値をそのまま確率変数として使用すれば、標準偏差は平均値の影響をうけるため、作業環境
における濃度のバラツキの程度を示す指標としては、不適当である。
備考2. 最近における米、英、西独の塩ビに対するばく露限界(表)
参 考 文 献
1. Fedral Register. (May 10 1974): ”Vinyl Chloride・Proposed Standard,” Department of Labor,
OSHA, UnitedStates.
2. Vinyl Chloride, ”Code of Practice For Health Precautions,” Health and Safety Executive,
United Kingdom Feb. 1975
3. Bek. des BMA vom 19. Marz 1975−111 64−3880. 7−1357/75” Tech−nische Richtkonzentration
(TRK) Fur Viny lchlorid”
4. Federal Register. (Oct, 1974): ”Exposoure to Vinyl chloride”. Department of labor, OSHA.
United States.
5. Report on the Activities and Findings of the Vinyl Chloride Task Force, EPA(U.S.)
Sept. 1974
6. IARC(WHO): Internal Technical Report; Report of a Working Group on Vinyl Chloride held in
June 1974(Lyon)
7. Toxicity of Vinyl Chloride−polyvinyl Chloride. Annals of the New York Acad. Sc.Vol. 246,
1975
8. I, R, Tabershow and others: Mortality Study of Workers in the Manufacture of vinyl Chloride
and its Polymers. J.Occup. Med., Vol,16, P.509, 1974
9. R, J, Waxweiler and others: Neoplastic Risk among Vinyl Chloride polymerization Workers.
Presented at the Conference of Occupational Carcinogenes by N.Y. Acad. Sc. held in March
1975
10. Final Environmental Impact Statement ”Proposed Regulation . Vinyl Cholride.” Department
of Labor, OSHA. United States. 5. Sept. 1974.
11. J, L, Creech and M. N. Johnson: Angiosarcoma of Liver in the manufacture of polyviny/
chloride, Journal Occupational Medicine, Vol.16, No.3, p.150, 1974.