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旅館・ホテルにおける防火安全対策の徹底について

改正履歴


  去る2月8日「ホテルニュージャパン」において発生した火災事故は、多数の死傷者を伴う大惨事とな
ったことは既に周知のとおりである。旅館・ホテルの防火安全対策については、昭和55年11月20日に発生
した栃木県川治温泉「川治プリンスホテル」における火災事故にかんがみ昭和55年12月16日付け基発第692
号「旅館・ホテルの防火安全対策について」により集団指導等の実施を指示したところであるが、市街地
の旅館・ホテルに対しては必ずしもこれらの指導の徹底していない面がみられる。
  ついては、今回の火災事故の発生にかんがみ、旅館・ホテルの防火安全対策の徹底を図るため、前記通
達に基づき、市外地の旅館・ホテルに対しても集団指導等を引き続き実施するとともに、更に旅館・ホテ
ルに設置されたボイラーの火気管理の強化を期するため、ボイラーの検査に際しては、特に、下記事項が
徹底されるよう指導されたい。
  追って、この健康診断に関しては、検査代行機関に対しても別添のとおり要請したので了知されたい。

記
1  設置届の審査及び落成検査の際に徹底する事項
  (1)  ボイラー室の構造、管理等
    [1]  ボイラーは、専用の建物又は建物の中の障壁で区画された場所(以下「ボイラー室」という。)
        に設置されていること(ボイラー及び圧力容器安全規則(以下「ボイラー則」という。)第18条)。
    [2]  ボイラー室には、2以上の出入口が設けられていること(ボイラー則第17条)。
    [3]  ボイラーと可燃物との距離が適切であること(ボイラー則第21条)。
  (2)  所定の資格を有する者がボイラー取扱作業主任者として選任されていること(ボイラー則第24条)。
  (3)  「ボイラーの低水位による事故の防止に関する技術上の指針」(昭和51年技術上の指針公示第7
      号)及び「油炊きボイラー及びガス炊きボイラーの燃焼設備の構造及び管理に関する技術上の指針
      公示第11条)に示された事項の履行について勧奨すること。
2  性能検査、使用再開検査及び変更検査又は個別指導の際に徹底する事項
    前記1の(1)及び(2)のほか次の事項とする。
  (1)  ボイラー取扱作業主任者の職務が履行されていること(ボイラー則第25条)。
  (2)  ボイラー室には引火しやすいものが持ち込まれていないこと(ボイラー則第29条第2号)
  (3)  1月以内ごとに1回、定期に、自主検査が実施されていること(ボイラー則第32条)
  (4)  燃焼室、煙道等の清掃及び燃焼装置等の整備が十分行われていること。
        なお、既設のボイラーであっても上記1の(3)の技術上の指針について、普及を図るようその周
      知に努めること。

別添〈略〉