自動送材車式帯のこ盤の送材車操作レバーに係る安全対策の実施について |
改正履歴
機械、設備等の安全衛生の確保については、昭和46年2月20日付け基発第128号通達等に基づき、かね
てより御配意を煩わしているところであるが、最近自動送材車式帯のこ盤の送材車操作レバーの不意の起
動に基づく死亡災害が頻発し、各局から当該帯のこ盤を前記通達に基づく欠陥機械として通報すべきか否
かについて照会が少なくないところである。
この種の災害の防止については、送材車操作レバーに関し、過去にも機械式ロック装置が考案されたこ
とがあるが、普及せず、現在に至っているところである。
こうした状況にかんがみ、本省においては、昭和49年8月、社全国木工機械工業会に対し、送材車操作
レバーのロック装置の自動化について勧告したところ、このたび同会会長から別紙のとおり回答があり、
昭和50年10月1日以降同会会員メーカーにおいて製造される送材車については、電気式又は機械式の操作
レバー自動ロック装置が取り付けられることになった。
ついては、下記事項に留意の上、これが改善指導に遺憾のないようにされたい。
記
1.(社)全国木工機械工業会会員メーカー以外のメーカーについては、各局において同様に指導すること。
2.製材関係事業者にも本通達の主旨を周知し、自動送材車式帯のこ盤(送材車のみの場合を含む。)を
新規に購入する場合は、本通達に基づく操作レバー自動ロック装置が取り付けられているものを購入す
るよう指導すること。
3.本通達に基づく操作レバー自動ロック装置は、既存の送材車についても取付けが可能であり、経費も
比較的低廉であるので、昭和53年度末を目途として取り付けるよう指導勧奨すること。
4.昭和46年2月20日付け基発第128号通達に基づく通達は、昭和51年4月1日以降製造された送材車に
ついて実施すること。この際、帯のこ盤本機メーカーと送材車メーカーとがことなる場合があることに
留意すること。
別紙
全木機第50−29号
昭和50年3月4日
労働省労働基準局長 殿
社団法人 全国木工機械工業会
会長 瀬 上 清 隆
送材車操作レバーに係る安全対策の実施について
拝啓 時下益々御清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は格別の御指導を賜わり、厚くお礼申し上げます。
さて、先般貴局よりお申し越しのありました標記の件につきましては、その後当会技術委員会において
慎重審議いたしました結果、下記の通りその実施方を取り決めましたので、御報告申し上げます。
従って今後は、当会所属メーカーの供給する機械にあってはすべて下記安全対策が施されることとなり
ますが、そのためには最低6か月程度の準備期間が必要となりますので、実施期日は昭和50年10月1日か
らといたしたく存じますので、よろしく御配慮のほどお願い申し上げます。
なお、標記については新規製作の機械のみならず、既設機械の改善についても必要かと存じますので、
この点十分御斟酌の上御指導賜わりますよう重ねてお願い申し上げます。
記
昭和50年10月1日以降、送材車操作レバーの安全対策として、次のいずれかの措置を実施する。
(1) 作業者が、操作レバーを中立に戻し、手を離すか、又は定位置を離れると、レバーがロックされ
る機構とする。
(参考例) 図1、図2、図3
(2) 作業者が、操作レバーから手を離すか、又は定位置を離れると、レバーは中立に戻り、ロックさ
れる機構とする。
(参考例) 図4、図5、図6
(3) 作業者が、操作レバーから手を離すか、又は定位置を離れると、運行用モーターが停止する機構
とする。
(参考例) 図7、図8
(注、図1〜8に示すものは、全国木工機械工業会又は同会会員メーカーにおいて実用新案申請済又は申
請予定のものである。)