自動車のブレーキドラム等からのたい積物除去作業について |
改正履歴
標記に関する健康障害予防対策については、昭和51年5月22日付け基発第408号「石綿粉じんによる健
康障害予防対策の推進について」記の7の(2)に示したところであるが、その後具体的な技術手法につい
て検討を重ねた結果、今般下記に示す手法の確立をみた。ついては、今後この手法に基づいて除去作業が
実施されるよう指導されたい。
なお、標記除去作業は、一般に特定化学物質等障害予防規則第5条第1項ただし書きに該当するものと
考えられるが、その場合下記に示す方式を採るときには、同条第2項の「管理第2類物質を湿潤な状態に
する等労働者の健康障害を予防するため必要な措置」を講じているものとして差し支えない。
おって、記の2に示す方式では注水の際に若干発じんするので、できる限り記の1に示す方式で除去作
業を行うことが望ましいこと申し添える。
記
1 真空式石綿除去装置を用いる方式
この方式は、真空式石綿除去装置(図1参照)のクリーン・ブロックと自動車のバックプレート等に
あてがった後、エヤー・ガンを用いて圧縮空気を噴出させることにより、ブレーキドラム等に付着及び
たい積した粉じんを発じんさせ、集じん機に吸引し、除じんした後排出するものである(図2参照)。
2 湿式による除去方式
この方式は、ポリジョッキ等でブレーキドラム等に十分水をかけ、全体を完全に湿らさせた後、次の
いずれかの方法で除去作業を行うものである。
(1) ポリジョッキに入れた水を注水しながら、ブラシで除去する。
(2) スチームクリーナ、温水ウォッシャ又はエンジンクリーナにより水を噴出させて除去する。
(3) エヤー・ガンに付属ホースをつなぎ、ホース先端をバケツ又はポリ容器中の水につけ、水を噴出
させて除去する(図1参照)。