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交流アーク溶接機用自動電撃防止装置構造規格
   第三章  性能(第十条−第十九条)

交流アーク溶接機用自動電撃防止装置構造規格 目次

(入力電圧の変動)
第十条  装置は、定格入力電圧の八十五パーセントから百十パーセントまで(入力電源を交流アーク溶接
  機の出力側からとる装置にあつては、定格入力電圧の下限値の八十五パーセントから定格入力電圧の上
  限値の百十パーセントまで)の範囲で有効に作動するものでなければならない。

(周囲温度)
第十一条  装置は、周囲の温度が四十度から零下十度までの範囲で有効に作動するものでなければならな
  い。

(安全電圧)
第十二条  装置の安全電圧は、三十ボルト以下でなければならない。

(遅動時間)
第十三条  装置の遅動時間は、一・五秒以内でなければならない。

(始動感度)
第十三条の二 装置の始動感度は、二百六十オーム以下でなければならない。

(耐衝撃性)
第十四条  装置は、衝撃についての試験において、その機能に障害を及ぼす変形又は破損を生じないもの
  でなければならない。
2  前項の衝撃についての試験は、装置に通電しない状態で、外付け形の装置にあつては装置単体で突起
  物のない面を下にして高さ三十センチメートルの位置から、内蔵形の装置にあつては交流アーク溶接機
  に組み込んだ状態での質量が二十五キログラム以下のものは高さ二十五センチメートル、二十五キログ
  ラムを超えるものは高さ十センチメートルの位置から、コンクリート上又は鋼板上に三回落下させて行
 うものとする。

(絶縁抵抗)
第十五条  装置は、絶縁抵抗についての試験において、その値が二メガオーム以上でなければならない。
2  前項の絶縁抵抗についての試験は、装置の各充電部分と外箱(内蔵形の装置にあつては、交流アーク
  溶接機の外箱。次条第二項において同じ。)との間の絶縁抵抗を五百ボルト絶縁抵抗計により測定する
  ものとする。

(耐電圧)
第十六条  装置は、耐電圧についての試験において、試験電圧に対して一分間耐える性能を有するもので
  なければならない。
2  前項の耐電圧についての試験は、装置の各充電部分と外箱との間(入力電源を交流アーク溶接機の入
  力側からとる装置にあつては、当該装置の各充電部分と外箱との間及び当該装置の入力側と出力側との
  間。次項において同じ。)に定格周波数の正弦波に近い波形の試験電圧を加えて行うものとする。
3  前二項の試験電圧は、定格入力電圧において装置の各充電部分と外箱との間に加わる電圧の実効値の
  二倍の電圧に千ボルトを加えて得た電圧(当該加えて得た電圧が千五百ボルトに満たない場合にあつて
  は、千五百ボルトの電圧)とする。

(温度上昇限度)
第十七条  装置の接点(半導体素子を用いたものを除く。以下この項において同じ。)及び巻線の温度上
  昇限度は、温度についての試験において、次の表の上欄に掲げる装置の部分に応じ、それぞれ同表の下
  欄に掲げる値以下でなければならない。(表)
2  半導体素子を用いた装置の接点の温度上昇限度は、温度についての試験において、当該半導体素子の
  最高許容温度(当該半導体素子の機能に障害が生じないものとして定められた温度の上限値をいう。)
  以下でなければならない。
3  前二項の温度についての試験は、外付け形の装置にあつては、装置を交流アーク溶接機に取り付けた
  状態と同一の状態で、内蔵形の装置にあつては装置を組み込んだ交流アーク溶接機にも通電した状態で、
  当該装置の定格周波数及び定格入力電圧において、接点及び巻線の温度が一定となるまで、十分間を周
  期として、定格使用率に応じて定格電流を継続負荷して行うものとする。ただし、接点の温度について
  の試験については、定格入力電圧より低い電圧において、又は接点を閉路した状態で行うことができる。

(接点の作動性)
第十八条  装置の接点(保護用接点を除く。以下この条において同じ。)は、装置を交流アーク溶接機に
  取り付け、又は組み込んで行う作動についての試験において、溶着その他の損傷又は異常な作動を生じ
  ないものでなければならない。
2  前項の作動についての試験は、装置の定格周波数及び定格入力電圧において、装置を取り付け、又は
  組み込んだ交流アーク溶接機の出力電流を定格出力電流の値の百十パーセント(当該交流アーク溶接機
  の出力電流の最大値が定格出力電流の値の百十パーセント未満である場合にあつては、当該最大値)に
  なるように調整し、かつ、六秒間を周期として当該交流アーク溶接機に断続負荷し、装置を二万回作動
  させて行うものとする。

(保護用接点)
第十九条  保護用接点は、装置を交流アーク溶接機に取り付け、又は組み込んで行う作動についての試験
  において、一・五秒以内に作動し、かつ、異常な作動を生じないものでなければならない。
2  前項の作動についての試験は、第十七条第二項の温度についての試験を行つた後速やかに、装置の定
  格周波数において、定格入力電圧、定格入力電圧の八十五パーセントの電圧及び定格入力電圧の百十パ
  ーセントの電圧(以下この項において「定格入力電圧等」という。)を加えた後主接点を短絡させる方
  法及び主接点を短絡させた後定格入力電圧等を加える方法により、装置をそれぞれ十回ずつ作動させて
  行うものとする。